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PAXが最新レポートを発表!「日本の7金融機関が核兵器製造企業に対して約6.95兆円を投融資」

公開日:2024/02/26
核兵器禁止条約に実効性を持たせるため、「Don’t bank on the bomb」(核兵器製造企業にお金を貸すな)というキャンペーンが広がっています。
このキャンペーンの世界的な中心であるオランダのNGO団体“PAX”が世界の金融機関による核兵器製造企業への投融資の実態を明らかにした最新のレポートを2月21日にまとめ、本日発表しました。
レポートによれば、日本の7つの金融機関が核兵器製造企業に対して約6.95兆円を投融資しています。
 

レポートの概要は下記の通り。詳細な資料はこちらから

・2021年1月から2023年8月までの間に、287の金融機関が、核兵器の製造に大きく関与している24社のうち少なくとも1社以上と実質的な融資または投資関係を結んでいた。機関投資家は核兵器製造企業の債券や株式を4,768億4,300万ドル保有していた。3,426億4,700万ドルが融資およびアンダーライティングで提供された。

・日本では、3つの金融機関が核兵器製造企業の株式および債券を50億ドル以上保有していた。

・日本の金融機関でリストアップされているのは、みずほ、SMBC、三菱UFJ、芙蓉総合リース、第一生命、オリックスとGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)。
 新たに第一生命がリストアップされ、公立学校共済組合、三井住友トラスト・ホールディングス、日本生命保険相互会社がリストから削除された。
・リストから削除された機関が核兵器製造企業への投融資を行わなくなったかと言えば、一概にそうは言えない。
・日本生命保険相互会社は、昨年新たな投資方針を発表し、私たちとの懇談でも、核兵器製造企業からのダイベストメントを表明しており、今回ダイベストメントを行ったと判断してよいのではないか。
・公立学校共済組合は、PAXの指摘よりも少額の投資しかしていないと主張しており、「核兵器製造企業の1社以上の発行済み株式または債券の0.5%以上を保有する金融機関のみを調査対象」との規定を厳密に適用したため、リストからは削除された可能性がある。ただし、核兵器製造企業への投資を行っていることに変わりはない。よって、ダイベストメントをしていないことは明白。