兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2012年2月15日(1678号) ピックアップニュース

燭心

 英語の"ダイエット"には、国会という意味もあるそうだ。だからというわけではないだろうが"ダイエットのダイエット"とばかりに、国会議員の定数削減を叫ぶ人がいる。率先して「身を削る」ということらしい。何ともうさんくさい話だが...▼まず、動機が不純だ。消費税増税を理解してもらうためだそう。13兆円もの庶民増税だ。政府がメタボなお腹じゃ信用されないのは当たり前だが、長引く不況で国民の生活はどん底だ。毎日のおかずにさえ、やりくりを苦心している人も多い。庶民の食卓、これ以上どこを削れと言うのか、まったくかわいげのない話だ▼やり方もでたらめだ。比例代表を80減らすらしい。ちょっと待て、かつて小選挙区制を導入したときに「民意を反映する部分」として比例代表を併用したのではないか。これじゃ「身を削る」じゃなくて「民意を削る」だろう。大政党にばかり都合がよい小選挙区制には手をつけようとしない。筋力が衰え、脂肪が一向に減らないのは間違ったダイエットの典型だ▼「政党助成金」が毎年320億円も注ぎ込まれている。汗水流して運動をしなくても税金が面倒を見てくれる、メタボの元凶のような甘食だ。日本共産党以外の政党は、すべて依存している。おまけに、やめると誓ったはずの財界の企業献金にもいつの間にか手を出してる。まじめに"ダイエット"したいのなら、まずここから取り組まねば。ますますもてなくなりますぜ、ノダさん(星)
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