兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2013年10月15日(1732号) ピックアップニュース

燭心

 秋の国会で審議される「シャカイホショウセイドカイカクコクミンカイギホウコクショ」って知っていますか? 漢字で書くと「社会保障制度改革国民会議報告書」。早口で言えたら、ご褒美でもくれるんだろうか。難解な名前はひょっとして国民に読まれたくないから?▼そう思いたくなるほどひどい内容だが、私たちの暮らしにかかわること、我慢して目を通してみよう。まず冒頭に、これからの社会保障は「自助・共助」だ、とある。国の責任で行う「公助」は最小限の補完物ということか。社会保障を国民の権利、国の義務と定めた憲法25条は一体どこへ消えたのか。最初のご褒美がこれでは、先が思いやられる▼ページを繰ってみれば、ご褒美の目録が、これでもかとあふれている。70〜74歳の医療費窓口負担を2割にせよ。大病院の初診料は1万円にせよ。入院給食の自己負担も引き上げよ。介護保険の利用料も2割にせよ。国保は保険料値上げにつながる広域化を進めよ...ため息のオンパレード、なるほど「自助・共助」とはこういうことか▼三つ目のご褒美が消費税増税。これからの社会保障の財源は消費税で賄うそうだ。ということで、安倍首相、さっそく、来年の増税を宣言した。ちょっと待て、嘘つき!「社会保障をよくする」という約束はどこへ行った。「クラシヲマモレ、シャカイホショウヲマモレ!」こちらは早口言葉じゃない。ゆっくり、大きく、みんなで、国会に声が届くまで叫ぼう(星)
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