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兵庫保険医新聞

2013年11月25日(1736号) ピックアップニュース

ドクターズデモンストレーション2013・中央要請行動 医療再生のため診療報酬引き上げを

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アピールを内閣府大臣官房総務課の市村豊和氏(左端)に提出する(左2人目から)宇佐美宏保団連歯科代表、植山直人全国医師ユニオン代表、本田宏済生会栗橋病院院長補佐、武村義人兵庫協会副理事長、市川誠保団連理事、青木淳大阪民医連医師委員長

 医師が医療再生を求めて行動する「ドクターズデモンストレーション(DD)2013国会集会」が11月14日、国会議員会館内で開催され、医師・歯科医師ら約180人が参加。診療報酬引き上げや窓口負担軽減などを求めるアピールを採択し、政府に提出した。兵庫協会から、武村義人副理事長(保団連副会長)が参加した。
 DD代表世話人をつとめる住江憲勇保団連会長が「医療者・国民にきびしい社会保障抑制政策が進められ、受診抑制が起こっている。医療の質を規定する診療報酬を引き上げよう」と開会のあいさつをした。
 本田宏DD代表世話人(済生会栗橋病院院長補佐)が、日本は先進国中で医療費も医師数も少ないにも関わらず、国が医療費亡国論や医師の〝偏在〟をしきりとキャンペーンする〝改ざん〟を行っているとし、団塊の世代が75才以上となる2025年に向け社会保障費・医師数増が必要と訴えた。
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山下参院議員(左)と面談

 各分野からの発言では、手遅れ死亡の実態、被災地医療、貧困と歯科など7人から報告があった。
 植山直人先生(全国医師ユニオン代表)は、勤務医対象に実施したアンケート結果を紹介し、医学部定員は増えたものの、業務量が「増えた」と感じている医師が41・6%にものぼるなど、医師労働の厳しい現状が変わっていないと報告。東京医労連の清水明子氏(看護師)は、日本医科大学付属病院での勤務経験から、看護師たちが16時間の長時間夜勤で体力・精神的に追い詰められ、毎年160人が退職しているなど過重労働の実態を述べた。
 衆参国会議員9人も参加し、あいさつした。
会員署名を政府に提出
 協会・保団連は同日、中央要請行動を実施。「70〜74歳の患者窓口負担1割継続」などを求める会員署名追加分62筆(計455筆)を内閣府へ提出し、地元議員への要請を行った。
 面談した山下芳生参院議員(共産)は、協会の要請に対し「安倍政権は暴走につぐ暴走のオンパレードだ。消費税増税は『社会保障のため』と言いながら、やっていることは社会保障改悪メニューばかりで、破たんしている」と、患者負担増阻止のため力を尽くしたいと応えた。
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