兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2016年3月15日(1808号) ピックアップニュース

特定疾患療養管理料
他院退院後算定制限が廃止 兵庫など全国で実態調査 運動実る

 3月4日に告示された今次診療報酬改定で、特定疾患療養管理料(225点)における他院退院後の算定制限が廃止された。協会・保団連が全国アンケート調査も行い厚労省に要求してきた問題が、大きく改善した。
 同管理料については、これまで自院だけでなく他院を退院した場合も1カ月は算定できないとする不当なレセプト審査が行われていた。検査入院や日帰り入院なども対象となるため、医療機関が把握できないまま同管理料を算定し、減点される事例が相次いでいた。
 今次改定で、「初診の日又は当該保険医療機関から・・・・・・・・・・退院した日からそれぞれ起算して1か月を経過した日以降に算定」となり、他院からの退院後は算定制限外となることが明確化された。
 昨年保団連が実施し兵庫協会も協力したアンケートでは、回答のあった全国5081(うち兵庫545)医療機関のうち、約半数が他院退院後の減点を経験しており、全体の8割超が、「算定制限を廃止すべき」または「自院の入院に限るべき」と回答していた。アンケート調査に基づき、保団連では昨年9月に算定制限廃止を厚生労働省に要請していた。
 同規定のあった小児科療養指導料や難病外来指導管理料など、他の医学管理も同様の改定がなされている。今後はレセプト審査において、実際に他院退院後の算定による減点が行われないか注視が必要となる。
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