兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2017年1月25日(1835号) ピックアップニュース

燭心

 17日で阪神・淡路大震災22年メモリアルを迎えた。創造的復興として、無駄な大型公共事業、神戸医療産業都市、神戸空港など負の遺産を抱えた。一方、市民の生活は一向に豊かにならないばかりか、被災者を被告人にするという〝借り上げ住宅追い出し問題〟が現在持ち上がっている▼この地震後、全国で大規模な地震が発生し、被災者・国民を守るべき政治のあり方が問われている。特に世界的に注目されるのが、福島の原発事故だ。台湾やベトナムはこれにより脱原発に舵を切った。勇気ある賢明な決断である▼東京オリンピック誘致に際し安倍首相は、厚顔無恥にも「汚染水は湾内でコントロールされている。決して東京にダメージを与えない」とし、高市自民党政調会長は「死者が出ている状況ではない」と耳を疑う発言。これが日本の姿である▼多くの大地震は日本が火山列島、地震大国であることを明確に示している。鳥取の地震は、活断層が認知されていない場所で発生した。断層があるかないか、活動性があるかどうかの問題ではない。日本のどこにおいても、原発が安全に設置できる場所などない(安全な場所でも原発は反対)▼先日大河ドラマ〝真田丸〟に関する講演を聞いた。詳しい研究で城址の位置と形状が突き止められたとのこと。大阪冬の陣、たかが400年前のことである。原発の廃炉は国による10万年の管理が必要と。冗談ではすまない、正面から真面目に取り組む政治が求められる。(無)
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