兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2017年6月25日(1849号) ピックアップニュース

燭心

 古今東西 依怙贔屓 えこひいき Nepotismは、政治や社会を不公平にする▼ラテン語でNeposとは甥の意味で英語nephewの語源でもある。カトリックの聖職者は妻帯が許されていなかったが、子が生まれた場合、兄弟姉妹の子(甥)と偽り育てた。神父が特定の子どもを可愛がったりするのでこの言葉ができた▼日本では歴史上、当時の権力者・藤原不比等、平清盛、足利義満らが天皇のご落胤という説もあるが、今のようなDNA鑑定もなく定かではない。「平家にあらずば人にあらず」とまで権勢を誇っていたが、 おご れる者は久しからず、わずか30年で亡んでしまった▼過剰な身内贔屓は必ず崩壊する。 殷鑑遠 いんかんとお からず。ルーマニアのチョウシェスク、朴槿恵大統領等々近代民主主義国家は縁故主義を受け入れない。そのため公正な選挙、選抜試験を行う。そう珍しくもない時代だったが、安倍総理も大学入試、就職(神戸製鋼)等、人生のハードルを縁故でかいくぐってきたとの噂もある。愚者は経験に学ぶが、賢者は歴史に学ぶ▼当初から安倍内閣は仲良し内閣と言われ、分不相応な者を閣僚にして、非常識極まりない発言が目に余る。3年前に巧妙にも内閣情報局なる部署を作り官僚たちの人事権を掌握した。一連の森友、加計学園問題、TBSの事件はすべて縁故主義で連結している。Nepotismと官僚の人事権掌握、この二つが安倍暴走内閣の本質である。ついに化けの皮が剥がれ内閣の終わりの始まりとなった(鼻)
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