兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2017年11月05日(1861号) ピックアップニュース

燭心

 衆院選が終わった。台風と重なったが、自民にとって向かい風にならなかった▼総選挙の台風の目玉は希望の党の存在であった。小池百合子なる「緑狸」が都議選で圧勝、自己顕示欲強く、得隴望蜀とくろうぼうしょく(限りなく欲深いこと)の念強く、国政に参入し、女性最初の総理になろうという〝望蜀〟ならぬ野望があったが、結果は惨敗であった。不徳の致すところの小池は敗軍の将兵を語らず潔く、身を引くのは天の道である。安倍暴走内閣を打倒できると期待したが、希望の党が野党を四極に分離させた。結果責任は大きい▼相対的に与党が漁夫の利を得て、3割台しか支持を得ていない政権で、内閣支持率が不支持率を下回り、世論の半数が続投を拒否しているのに、自公で3分の2の勢力を維持した▼モリカケの禊祓みそぎはらいと勝手に思いこんで、暴走に拍車がかかる。安倍内閣が次にするのは、(1)消費税増税と(2)憲法9条の改悪であろう。国民主権の国家において国民は税金(租庸)を納めて国家と取引する。国家からは国民へのサービス(国防、教育、医療福祉等)を提供する。売買契約上、売主は買主にその内容を詳細に説明する義務がある。税金の使い道を国民に開示する義務がある。税制こそ民主主義国家の根幹で勝手に苛斂誅求かれんちゅうきゅう(取り立て)できない。憲法は閣議で勝手に決定できるものではない。憲法は国民の国家権力に対する命令である。以上2点を安倍首相に告ぐ!税金は国民との取引。憲法は国家への命令(鼻)
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