兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2021年4月05日(1970号) ピックアップニュース

3・18 国会要請行動
負担増中止の声を国会議員へ 署名累計2万7千筆超提出

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盛山議員に医療現場の実情を伝え、要請書を手渡す

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清水議員(上写真中央)、福島議員(下写真中央)が署名紹介議員の引き受けを快諾

 患者負担増は必ず中止を--。協会は3月18日、国会要請行動を実施。国会議員へ、新型コロナウイルス感染症対策と患者窓口負担の引き上げ中止を要請し、累計2万7千筆超となる患者負担増中止を求める署名を提出した。協会から武村義人・川西敏雄両副理事長が参加。盛山正仁衆院議員(自民党・上写真)と清水忠史衆院議員(共産党)、福島瑞穂参院議員(社民党)が面会に応じた。同日には国会議員会館にて、「#医療費窓口負担2倍化止める」緊急国会内集会が開催された。

 国会議員へは、(1)新型コロナウイルス感染症への医療提供体制整備や診療報酬概算払いによる医療機関経営の保障、(2)厚生労働省が計画する75歳以上の高齢者窓口負担の原則2割への引き上げ中止を要請した。
 盛山議員には、川西副理事長が「受診抑制による減収は医療機関の責任ではない。政府として補償してほしい」と訴えた。これに対し盛山議員は「医療機関は規模や標榜科に関わらず厳しい状況であることは他の議員よりもよく分かっている。しかし他の業種でも経営状況は厳しく、医療機関だけを救済するのは非常にハードルが高い」と述べた上で、「これまでさまざまな支援制度を創設してきた。ただ支援に濃淡があることも分かっている。これまで通り要望はきちんと田村憲久厚生労働大臣に伝えたい」とした。これに対し、武村副理事長は「支援制度で一息つけた医療機関も多い。引き続き医療機関の公益性を鑑み、減収補填の実現を」と訴えた。
 清水議員には、政府が計画する75歳以上の医療費窓口負担2倍化に反対する署名の紹介議員引き受けを訴えた。清水議員は「新型コロナ禍の中での負担増には反対だ。GoToキャンペーンによる補助金で物価が下がったとして、年金が引き下げられようとしている。年金を引き下げた上、負担増など断じて許されない」と署名の紹介議員を引き受けるとともに引き続き国会で政府の計画の阻止へ奮闘すると決意を述べた。
 福島議員も要請に対し「75歳以上の医療費窓口負担2倍化で政府は現役世代の負担軽減になると盛んに宣伝しているが、実際は公費の軽減額が一番大きい」とし、署名の紹介議員引き受けを快諾した。
緊急国会内集会
国民を医療から遠ざけるな
 「#医療費窓口負担2倍化止める」緊急国会内集会には、ウェブ参加を含め155人が参加した。
 集会では、武村義人副理事長が、自身の医療機関の患者が新型コロナによる自粛生活で身体能力が落ち、骨折が増えている実態などを告発し、ただでさえ新型コロナ禍で生活や健康が脅かされている高齢者へのさらなる負担を押しつけて医療から遠ざけることは許されないとした。
 集会には、新たに約6万筆の「75歳以上医療費窓口負担2割化撤回を求める」署名が集まり、かけつけた国会議員に提出した。
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