兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2015年12月

【火曜】 噛み合わせと頭痛、肩こり―顎(がく)関節症―

 最近、顎関節症という言葉をよく耳にしませんか。

 耳の少し前に指を当てて、口を開けたり閉じたりしてみて下さい。この動いて指に触れる部分が顎関節と言われるアゴの関節です。ちょうど上アゴと下アゴのつなぎ目部分に当たります。

 食事をする、話をするなどといったアゴの動きはとても複雑です。その動きは歯の噛み合わせ、アゴの関節、筋肉および神経、この4つの密接な関係のもとに行われています。これらのうちどれかひとつでもバランスが崩れると、うまく動かなくなって異常が出てきます。つまり、顎関節症を引き起こしてしまうのです。

 顎関節症といっても症状の出方は人それぞれで、原因も一つとは限りません。

 主な症状としては、アゴの関節や筋肉に痛みがある、口があまり開かない、口を開けると「ガクッ」とか「ポキッ」という音がすることが多いようです。このほかにも頭痛がする、肩こりがひどい、さらに首が痛い、耳鳴りがするといった症状を訴える方もおられます。ひどい場合には顔全体や体全体に痛みが広がることさえあります。

 以前は、噛み合わせが悪いとそれが原因で起こる病気であると言われていました。たしかに顎関節症を引き起こすひとつの原因ではあるのですが、このこと単独では起こらず、いろんな条件が重なったり、バランスが崩れたりしたときに起こります。

 顎関節症を引き起こす可能性のある条件は色々あります。一人一人のアゴの関節の状態、歯ぎしりや歯を食いしばる癖、噛み合わせや歯並びなどが挙げられます。また、アゴの捻挫やケガの身体的な状況、ストレスなどの精神的な状況、日常生活の習慣や姿勢なども関係していると考えられています。

 これらの症状に心当たりのある方は、まずかかりつけの歯科を受診してください。さらに口腔外科や顎関節症外来を行っている医療機関もありますので、専門医を紹介してもらってください。

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