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尼崎アスベスト訴訟(公害型)控訴審第2回弁論「後世に恥じない判決を」

2013.07.25

アスベスト.jpg 尼崎アスベスト訴訟(公害型)の控訴審が7月3日大阪高等裁判所で第2回弁論が開かれた。これは尼崎市内のクボタ旧神崎工場周辺で中皮腫を発症し死亡したとして、クボタと国を相手に謝罪と損害賠償を求めたもの。約100人の支援者が大法廷の傍聴席を埋める中、原告の山内康民さんが意見陳述し、原告弁護団が、提出した準備書面の主張内容を明らかにした。
 山内さんは元気だった父親が中皮腫と診断され、原因も分からないまま地獄の苦しみの中死んでいったこと、裁判で国とクボタの責任を明確にすることがとても重要であることを訴えた。神戸地裁判決について、救済範囲があまりに狭く、大阪高裁では後世に恥じない判決をするよう訴えた。
 弁護団は、海外ではアスベストの危険性が明らかにされていたにもかかわらず「日本だけがそれを知ることができなかった」ため危険であることが分かっていなかったなどとする1審での国の主張の誤りを指摘した。
 終了後に開かれた、協会尼崎支部も参加する「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」(会長・船越正信尼崎医療生協理事長)集会では原告の保井さん、山内さんが最後までの支援を訴えるとともに、弁護団が国の主張の誤りを改めて解説した。また、京都や泉南など連帯する訴訟からもそれぞれの取り組みの現状について報告があった。
 この裁判は、10月9日に結審する見通し。「尼崎アスベストの会」では大阪高裁に公正な判決を求める署名に10万人を目標として取り組んでおり、4万人分をすでに提出した。会では署名をさらに増やしたいとしている。

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