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川内原発の「審査書」正式決定に抗議し、再稼働しないよう求める抗議声明

2014.10.15

原子力規制委員会が9月10日、川内原発1、2号機が新規制基準に適合しているとする審査書を決定したことに対し、協会は9月27日の第1004回理事会で、下記声明を採択し、関係機関に送付した。

2014年9月27日

 抗議声明 

 川内原発の「審査書」正式決定に抗議し、

再稼働しないよう求める

       兵庫県保険医協会理事長 池内 春樹

 原子力規制委員会は9月10日、九州電力川内原発1、2号機について、再稼働の前提となる新規制基準に「適合している」とする「審査書」を正式決定した。これを受け、山口俊一科学技術担当相は9月22日、ウィーンで開幕した国際原子力機関(IAEA)の年次総会で「原子力規制委員会の判断を尊重し、政府として再稼働を進める」と国際社会に表明し、国内外に新規制基準に適合した原発を再稼働させる方針を改めて示した。
 「審査書案」に対する意見公募でも、寄せられた1万7819件の多くが安全性に懸念を示し、再稼働に反対するものだったにもかかわらず、規制委員会は一部文言の修正のみで、結論を変更しなかった。
 本審査の基準となる新規制基準は、欧州加圧水型原子炉の安全基準と比べても不十分であり、住民の安全を確保する避難計画が策定されていないなど、問題が多い。審査をした原子力規制委員会の田中俊一委員長自身も「安全だとはいわない」と発言しており、安全性が保障されていないことは明らかである。一旦事故を起こせば取り返しのつかない被害を及ぼし、使用済み核燃料などの処分方法も決まらない原発は、再稼働すべきではない。
 われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を出し続ける原子力発電所の新設、増設、再稼働を到底容認することはできない。原子力規制委員会は、不完全で危険性の残る新基準をもとにした審査を行うのを止めるべきである。政府は、国民の声に耳を傾け、福井地裁の大飯原発差し止め判決でも指摘されているように、真に国民とその生活環境である国土を守る立場に立ち、原発の再稼働を行わないよう強く求める。

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