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高浜原発の「審査書」正式決定に抗議し、 再稼働しないよう求める声明を発表

2015.03.05

 原子力規制委員会が2月12日、関西電力高浜原発3、4号機が新規制基準に適合しているとする審査書を正式決定したことに対し、協会は2月28日の第1013回理事会で、下記の声明を採択し、関係機関に送付した。
高浜原発の「審査書」正式決定に抗議し、再稼働しないよう求める

兵庫県保険医協会理事長 池内 春樹

 原子力規制委員会は2月12日、再稼働に必要な審査を進めている関西電力高浜原発3、4号機について、再稼働の前提となる新規制基準に「適合している」とする「審査書」を決定した。
 昨年12月の意見公募では、福井県に原発14基が集中立地する点や、ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使うプルサーマル発電への懸念など安全性に対する疑念など3600件もの国民の声が寄せられたが、同委員会の判断はこれを一切無視したものである。
 関西電力は今後、工事計画の認可や地元同意手続きなどを経て、今夏以降に再稼働する見通しを立てているが、立地自治体だけでなく、事故で影響を受ける全自治体、住民の声にきちんと向き合うべきである。
 そもそも、本審査の基準となる新規制基準は、欧州加圧水型原子炉の安全基準と比べても不十分であり、しかも、住民の安全を確保する避難計画が策定されていないことは極めて重大である。審査をした原子力規制委員会の田中俊一委員長自身も「リスクがゼロと確認したわけではない」と発言しており、安全性が保障されていないことは明らかである。原子力規制委員会は、不完全で危険性の残る新基準を元にした適合審査を行うのをやめるべきである。
 われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を出し続ける原子力発電所の新設、増設、再稼働を到底容認することはできない。原子力規制委員会は審査書を撤回し、政府・関西電力は高浜原発の再稼働を断念するよう強く求める。

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