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【抗議声明】川内原発2号機再稼働

2015.11.05

                                                                                                                       

2015年10月24日

九州電力川内原発2号機の再稼働に断固抗議する

 

兵庫県保険医協会理事長 西山 裕康

 

  九州電力は、新規制基準に適合したとして8月に再稼働させた川内原発1号機に続いて、同2号機を再稼働させた。多くの国民が「脱原発」を求めている上、東京電力福島第一原発事故の収束作業も見通せない中での「原発回帰」である。われわれは川内原発1号機に続き、2号機の再稼働も強行した九州電力、政府、原子力規制委員会に対し、強い憤りをもって断固抗議する。

 川内原発は30年以上経過した老朽原発であり、火山リスクも高く、避難計画の策定も甚だ不充分である。さらに、川内原発2号機に関しては、2009年、九州電力は「さらなる信頼性向上の観点から」と、3機ある蒸気発生機すべての交換を発表していたが、原発事故後先送りにされたままとなっているなど、基本的な安全対策すらおろそかにしての再稼働である。

 安倍首相は新規制基準について「世界で最も厳しい」と高く評価し、合格した原発は安全であるかのような言葉を繰り返しているが、田中俊一原子力規制委員長は、新しい規制基準の適合審査は「安全性を保証するものではない」としている。新規制基準は安全性を保証したものではなく唯一の安全策は原発を再稼働させないことである。政府・電力会社は再稼働ではなく、廃炉にこそ力を注ぐべきだ。

 日本経済新聞が10月7日~8日にかけて実施した世論調査では、政府が安全と判断した原発の再稼働について、反対が56%と国民の多くが再稼働に反対している。政府は国民の声に耳を傾け、脱原発の道に進むべきである。

 われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を産出し続ける原発の新設、増設、再稼働を到底容認することはできない。稼働中の川内原発1・2号機の停止を直ちに行うことを強く求める。

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