兵庫県保険医協会

地裁判決の誤りを指摘

　尼崎アスベスト訴訟（労災型）の第２回弁論が、12月４日、大阪高等裁判所で行われた。この裁判は、溶接工と、クボタ旧神崎工場にアスベストを搬入していたトラック運転手が、それぞれアスベスト曝露が原因で肺がんに罹患して亡くなったことについて、規制を怠った国、安全配慮義務を怠ったクボタに、遺族が賠償を求めているもの。協会尼崎支部も裁判を支援する「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」に加盟し、協力している。
　弁護団は、労働者に重大な健康被害が発生する抽象的危険があれば企業責任があるとする従来の確定判決を無視していると、加害企業を免責した神戸地裁判決の誤りを厳しく指摘した。
　85人の支援者が駆け付けた報告集会では、八木秀満協会理事・尼崎支部長が閉会あいさつに立ち、「兵庫県は中皮腫による死亡者がもっとも多く、今後も増え続けることが予想される」「責任を明らかにすることが被害者の真の救済につながる。公平・公正な判決を求める署名を集めて、高裁で勝訴しよう」と訴えた。第３回控訴審は来年２月15日に開かれる予定。
※尼崎支部では、公平・公正な判決を求める署名に取り組んでいます。署名にご協力いただける先生は、▲078―393―１８０９石本までご連絡ください。