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【支持声明】三反園鹿児島県知事の川内原発停止申し入れを支持する

2016.09.03

鹿児島県知事 三反園訓殿

三反園鹿児島県知事の

川内原発停止申し入れを支持する

  兵庫県保険医協会

環境・公害対策部長 森岡芳雄

 三反園訓鹿児島県知事は8月26日、九州電力川内原発の一時停止と安全性の再点検を九州電力に要請。「熊本地震を受けて県民から不安の声が高まっている」とし、原発周辺の活断層の調査や避難計画に対する支援強化などを求めた。いのちと健康をまもる医療者として、この行動を支持する。

 知事の申し入れに対して、九州電力は「すでに十分な調査を尽くしている」などとして、一時停止に応じない方針であると報じられている。また、原子力規制委員会の田中俊一委員長は「われわれがきちんと審査してきた原発の何を点検するのか」と反発している。しかし、その田中氏自身が「(規制委員会の審査は)安全を保障するものではない」と明言している。4月の熊本地震を踏まえて、元規制委員長代理の島崎邦彦東京大学名誉教授がこれまでの基準地震動の計算では過小評価の恐れがあると指摘しているにもかかわらず、九州電力と原子力規制員会はまったく見直すことをしようとしていない。実際に周辺地域で川内原発の基準地震動620ガルを超える1580ガルが計測されていることについては、計測値点の地盤の違いによるもので、川内原発立地地点で同様の地震が直近で起きても620ガル以下であると説明している。しかし、基準地震動に加味しなければならない長周期地震動が川内原発の評価基準である200カインを超えて周辺地域で観測されたことについては現在に至るまで、明確な説明をしておらず、問題である。

 また、住民の避難計画を審査基準から分離し、自治体任せにしていること自体、新規制基準の大きな問題点であり、具体的な実効性のある避難計画の立案に国と九電は全面的に協力すべきである。

 このような状況で、住民のいのちと暮らしを守る責任のある知事が、川内原発の運転停止を求めるのは当然である。九州電力には、知事の要請を真摯に受け止め、直ちに川内原発を停止するよう求める。

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