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「アスベスト市民ネット」結成記者会見 アスベストの危険性市民に知らせる

2017.09.05

上田記者会見.JPG

 西宮市・堺市・さいたま市の各市民による団体「アスベスト市民ネット」が8月22日、兵庫県庁で記者会見を行い、協会の上田進久評議員がアスベストの危険性について発言した。同団体は9月16日にシンポジウムを開催し、市民にアスベストの危険性等をアピールする。

 「アスベスト市民ネット」は日常生活に潜むアスベストの問題について、危険性を知り、被害を食い止める予防策について考えるため、7月26日に設立された。上田先生が代表を務める「ストップ ザ アスベスト西宮」も参加。代表には民間団体「中皮腫・じん肺・アスベストセンター」事務局長の永倉冬史氏が就任している。

 会見で上田先生は「高度経済成長と共に大量に輸入されたアスベストは、8割が建材として使用され、建物の老朽化にともない自然飛散する可能性がある。また、建物が解体される際に適切な処置を施さなければ、その多くが大気中に飛散し、近隣の住民に深刻な健康被害をもたらす」と発言。アスベストの健康被害の実態や阪神・淡路大震災時における兵庫県のアスベスト被害把握の遅れなどを指摘するとともに、もっとアスベストに高い関心をもってほしいと訴え、シンポジウムへの参加を呼び掛けた。

 

私たちの子供たちが暮らす未来へ向けて…"あなたはアスベストの本当の危険性をご存知ですか?"

日 時 2017年9月16日(土)13時30分~16時30分

会 場 夙川公民館  参加費 無料  後援:兵庫県保険医協会

プログラム

・アスベストとは何か これだけは知ってほしい~基礎から対策まで~

中皮腫・じん肺・アスベストセンター事務局長 永倉冬史氏

・父はなぜ中皮腫に

中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会 ひょうご支部

直木賞作家 藤本義一氏長女 中田有子氏

・アスベスト被害者の声

中皮腫・アスベスト患者・患者と家族の会 古川和子氏

・「アスベスト検診」を大いに利用しよう

兵庫県保険医協会 上田進久先生

・各地のアスベスト問題の報告

・自治体条例のあるべき姿

ジャーナリスト 井部正之氏

 

 アスベストは「静かな時限爆弾」と言われるように、アスベストを吸引することによって数十年という長い潜伏期間の後に中皮腫というガンや肺ガンを引きおこし、患者ご本人のみならずご家族など多くの方々を苦しめます。

 尼崎市で発生したクボタをめぐるアスベスト被害では、毎年、近隣住民で発病する方が増え続けています。阪神淡路大震災のがれき処理にあたった作業員の方の中でアスベストを吸い込んだことが原因による中皮腫で亡くなられた方がいることがわかりました。

 高度経済成長と共に大量に輸入されたアスベストは、その8割が建物の建材として使用され、今現在、私たちが使っている多くの建物の中に眠っています。建物の中で眠り続けるアスベストは、建物の老朽化にともない自然飛散する可能性があるほか、建物が解体される際に適切な処置を施さなければ、その多くが大気中に飛散し、近隣の住民の方々に深刻な健康被害をもたらします。

 このシンポジウムでは、まずはアスベストとは何かを知っていただき、その被害の実態、そして近い将来、深刻な社会問題として浮かび上がるであろう、建物の改修や解体工事にともなうアスベスト飛散問題などについて、全国各地より関係者をお招きしてお話をお聞きします。

 私たちの日常生活のすぐ近くに潜む、このとてつもなく危険な物質アスベスト。私たちは今こそこの問題と正しく向き合い、その危険性について知り、被害を食い止める予防策について考えるべきではないでしょうか。そのことは、未来を担う子供たちの世代へ向けた私たちの責務でもあるはずです。

 入場は無料です。シンポジウムにお越しいただき、一緒にアスベストについて考えてみませんか。

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