兵庫県保険医協会

会員ページ 文字サイズ

専門部だより

環境・公害対策部だより

神鋼石炭火発 神戸市が公聴会 健康に悪影響を及ぼす石炭火発増設はストップを

2017.09.05

森岡公述人.JPG

 神戸製鋼所の灘区での石炭火力発電所増設計画をめぐり、神戸市は条例に基づき8月20日、灘区内で市民の声を聞く公聴会を開催。協会から森岡芳雄副理事長(環境・公害対策部長)、山中忍理事(同部員)が出席し、増設に反対する意見を述べた。この公聴会で意見を述べた市民39人全員が「世界の地球温暖化防止の流れに逆行する」など、建設に反対や懸念を表明した。

 神戸製鋼所は既存の石炭火力発電所(2基、計140万kw)に加え、2021年~22年度に2基、計130万kwを建設しようとしている。

 森岡先生は「石炭火力発電は天然ガス発電の約2倍ものCO2を排出し、将来の気候変動へ甚大な影響を及ぼす。環境対策も最低限しか行われず、実際の稼働率を考慮に入れた場合、現況よりもNOx、SOx、PM2・5をはじめとする大気汚染物質をより多く排出することとなる。大気汚染がひどくなるとアレルギーやぜん息患者が増えることは明白だ。全国的に電力は逼迫しておらず、むしろ今後過剰になることが予想される中、大気を汚染する本計画を実行する理由は皆無だ。灘区の人口密集地に、これ以上の環境負担をかけてはならない」と批判した。

 山中先生は石炭火発の増設に伴う地中超高圧送電線増設工事について言及。現状の地中超高圧送電網付近でも、磁界の基準値200μTを超える地点があることが明らかとなっており、ペースメーカー使用者に影響を及ぼす可能性があるため、地中超高圧送電線増設と一体の石炭火発増設を行わないよう訴えた。

 

 

 協会環境・公害対策部は8月23日、同計画に反対する意見書を神戸製鋼所に提出している。

勤務医部会だより 共済部だより 税経部だより 歯科部会だより 政策宣伝広報委員会だより 環境公害対策部だより 国際部だより 薬科部だより 保険請求Q&A 審査対策部だより 文化部だより 女性医師・歯科医師の会 融資制度のご案内 医療活動部だより