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【声明】伊方原発運転差し止め仮処分決定を支持し、四国電力は異議申し立てを取り下げるよう求める

2017.12.21

伊方原発運転差し止め仮処分決定を支持し、

四国電力は異議申し立てを取り下げるよう求める

兵庫県保険医協会

環境・公害対策部長 森岡芳雄

 広島高裁は12月13日、四国電力・伊方原発3号機(愛媛県、定期検査で停止中)の運転を来年9月末まで差し止める仮処分を決定した。この決定により、来年1月に予定されていた再稼働は不可能となった。住民のいのちと健康を守るという立場で運転を差し止めた仮処分決定を支持する。

 本決定は、原発に対する火山の影響について、過去最大の噴火を想定すべきだとした規制委員会の「原子力発電所の火山影響評価ガイド(火山ガイド)」を厳格に適用し、原発敷地内の地質調査やシミュレーション結果から、過去最大の阿蘇山の噴火では火砕流が伊方原発の敷地内に流れ込む恐れを認めた。その上で高裁として初めて「原発の立地に適さない」との結論を導き出した。

 また、今回の決定のように火山ガイドを厳格に適用し、阿蘇山の過去最大の噴火を想定すれば、伊方原発のみならず、九州電力川内原発・玄海原発でも火砕流が敷地内に到達する可能性は高い。規制委員会は今回の判決で自身の火山の影響による危険性の判断が不合理とされたことを真摯に受け止め、すべての原発の再審査を行うことを求める。政府、電力会社は日本全国にある火山の危険性に目を向け、稼働中の原発を即時停止させるべきである。

 本決定は、国民のいのちを守るという立場で原発の運転を差し止めた良識ある決定であり、司法の英断である。われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、これを支持し、四国電力には異議申し立て取り下げるよう求める。また、全電力会社に危険な原発の新増設、稼働、再稼働を断念するよう求める。

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