兵庫県保険医協会

会員ページ 文字サイズ

専門部だより

環境・公害対策部だより

保団連近畿ブロック公害担当者交流会 参加記 昔ながらの水との関わり方を再認識 評議員 坂口智計

2018.01.25

 保団連近畿ブロックは11月23日、滋賀県高島市で公害環境対策担当者交流会を開催。近畿の各協会から24人が参加し、「小水(しょうず)の郷」針江地区を訪れ、地元ガイドの案内のもと、湧水を利用したくらしを視察した。坂口智計評議員の参加記を紹介する。
 
 今回は「生水の郷」として以前NHKのBSで特集された滋賀県高島市の針江地区への視察に参加し、大変有意義な時間を過ごすことができました。最初にボランティアガイドの方に地区内を案内していただきました。
 各家々にはこんこんと水が湧きだす川端(かばた)があります。かばたの構成ですが、地下10~20mまで打ち込まれた鉄管から湧き出した水が壺池に貯まり、端池へと溢れ出ています。水を飲み、米をとぎ、野菜や果物を洗い、食器や鍋を洗うのに活用します。端池にはコイやフナが生息し、水を浄化しています。
 この水は、北側の朽木という地域にあるブナの原生林から来るそうです。かばたにたどり着くのにおよそ150年ほどの歳月がかかるようです。天然の大地のフィルターを通してやってくるかばたの水は、とても素敵な味がします。
 この地区のある高島市は、若狭湾にある原発群からわずか30㎞に位置し、避難計画の対象地域になっています。一度原発事故が起これば、福島の二の舞になりかねない状況です。そして、恐ろしいことに、関西の水瓶である琵琶湖を汚染することとなります。福島以降このような深刻な状況も十分想定しなければいけないにもかかわらず、原発再稼働が進められてきており、大変危惧いたします。
 その後、昼食をはさんで、脱原発に向けた取り組みを行っている住民の熊谷直道氏にその取り組みを報告いただき、近畿各府県から参集しました公害・環境対策担当者が、それぞれの取り組みについて熱い議論を行い、次年度は和歌山での開催となることが決まりました。
 会議後は慶応元(1865)年創業で、湧き水を使った酒造りをしている川島酒造に赴き、お酒を造る工程を見学しました。酒蔵の中を社長自ら案内していただき、絶品の大吟醸まで試飲させていただき感謝です。昔ながらの日本人と水との関わり方も再認識でき、よいお酒はなにより良い水が大切であるのだなーと試飲しながら感じた次第です。お楽しみもあり大変有意義な1日を過ごすことができました。
 協会で、子どもたちが参加できる企画を行っていただけるので、大変ありがたく思っております。今後も機会がありましたらぜひ参加したいと思います。
勤務医部会だより 共済部だより 税経部だより 歯科部会だより 政策宣伝広報委員会だより 環境公害対策部だより 国際部だより 薬科部だより 保険請求Q&A 審査対策部だより 文化部だより 女性医師・歯科医師の会 融資制度のご案内 医療活動部だより