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【声明】大飯原発4号機の再稼働に強く抗議する

2018.05.12

関西電力株式会社取締役社長 岩根茂樹殿

大飯原発4号機の再稼働に強く抗議する

兵庫県保険医協会

第1075回理事会

 関西電力は5月9日、大飯原発4号機(福井県おおい町)を再稼働させた。東京電力福島第一原発事故の収束作業も見通せず、多くの国民が「脱原発」を求めている中での原発の再稼働は、断じて容認できない。

 大飯原発4号機は、2014年、福井地裁によって「安全技術や設備は、確たる根拠のない楽観的な見通しのもとに初めて成り立ちうる脆弱(ぜいじゃく)なもの」などとして、同3号機とともに運転差し止めを命じる判決が出された原発である。原子力規制委員会による安全審査でも、主要な判断基準だった基準地震動(最大の揺れ)の算定方式について、専門家から過小評価の可能性が指摘されており、事故が起こる危険性は払拭されていない。ただちに同原発の再稼働を中止するよう求める。

 原発が集中立地する福井県では、巨大地震等により同時事故が起こる危険性もある。特に高浜・大飯両原発は直線距離で約13.5キロしか離れていないにもかかわらず、同時事故を想定した避難計画は策定されていないなど、不十分極まりない。東海第2原発で締結されたような、30キロ圏内の周辺自治体の了承を盛り込んだ安全協定もなく、原発立地自治体の同意だけで地元同意がなされたとして、周辺自治体の同意なく再稼働させたのは言語道断である。

 われわれは、いのちと健康をまもる医師・歯科医師として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を出し続ける原子力発電所の新設、増設、再稼働に断固反対する。大飯原発3・4号機の稼働中止と脱原発、原発廃炉を基盤にした地域再生への助成を政府・関西電力に強く求める。

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