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抗議声明  老朽化した高浜原発1・2号機再稼働 高浜町議会の同意表明の見直しを求める

2020.12.12

 抗議声明 

 

老朽化した高浜原発1・2号機再稼働
高浜町議会の同意表明の見直しを求める

 

兵庫県保険医協会

第1124回理事会

 

運転開始から40年以上が経過した関西電力高浜原発1・2号機について、同原発の立地する福井県高浜町議会は11月25日、再稼働に同意すると表明した。報道によると、「安全確保を大前提に住民福祉の向上のため同意すべきだ」とする意見をとりまとめたとされており、町の財政や産業が原発に大きく依存していることが背景にあるという。

しかし、大前提としている安全は確保されているとはとても言える状況ではない。同日、現在定期点検で停止中の高浜原発4号機では蒸気発生器の配管の損傷が見つかった。同様の損傷は3号機でも見つかっており、他にも3・4号機では1次冷却水漏れや送電トラブルによる原子炉の緊急停止など度重なる事故や不備が起こっている。さらに、12月4日には大阪地裁が、新規制基準の審査基準である基準地震動に問題があるとして、同社の大飯原発3・4号機の設置許可を取り消した。高浜原発も同様の審査基準となっている。しかも稼働40年を超える老朽原発では、照射脆化などで原子炉圧力容器をはじめとする構造体は劣化しており、安全性は低下している。「原子力発電所は原則40年で廃炉に」というのが、福島第一原発事故を受けて、民主・自民・公明の3党合意に基づいて決められたルールである。

われわれは、いのちと健康をまもる医療従事者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を出し続ける原子力発電所の新設、増設、再稼働を到底容認することはできない。高浜町長には再稼働への同意を行わないよう求める。そして政府・関西電力に高浜原発1・2号機の再稼働を断念し、今すぐ廃炉を決定するよう強く求めるともに、有効な地方創生対策がなされず、地方が疲弊している中で、政府は、原発が廃炉になれば地域が立ち行かなるという地元の不安に応え、廃炉や再生可能エネルギーにとどまらない地域振興政策を行うことを求める。

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