兵庫県保険医協会

2015年12月12日

東京電力の規制基準違反と

原子力規制委員会の審査のあり方に抗議する

  兵庫県保険医協会

第1030回理事会

理事長　西山　裕康

　新規制基準に基づく審査が行われている東京電力柏崎刈羽原発（新潟県）において、新規制基準に反して安全設備関連のケーブルの火災対策が施されておらず、７基すべてで違反状態であることが11月30日、東京電力の発表で明らかになった。これに対し、原子力規制委員会の審査や検査は書類チェックのみで、現場での確認は行っていなかったことも判明した。

　類似のケースは同じ沸騰水型の東京電力福島第２原発３・４号機（福島県）や中部電力浜岡原発４号機（静岡県）などでも見つかっている。九州電力川内原発（鹿児島県）など、新規制基準に合格した複数の原発でも、申請書類のチェックをしただけで、現場でのケーブルの分離に関する目視確認は行われていない。

　われわれは、いのちと健康をまもる医師・歯科医師として、新規制基準に書面上はクリアしているように見せかけ、審査を潜り抜けようとした電力会社の姿勢と、現場での確認を行わない原子力規制員会の怠慢と無責任を断固糾弾する。安全確認が行われていない川内原発１・２号機の運転の即時停止を求める。