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【声明】大津地裁の高浜原発再稼働差し止め継続の判断を支持する

2016.07.09

2016年7月9日

大津地裁の高浜原発再稼働差し止め

継続の判断を支持する

  兵庫県保険医協会

第1041回理事会

 関西電力高浜原発3・4号機の運転差し止めを命じた、3月9日の大津地裁の仮処分決定に対し、関西電力が行っていた執行停止の申し立てについて、同地裁(山本善彦裁判所)は6月17日、申し立てを却下する決定をした。

 山本裁判長は、3月の仮処分決定の内容をほぼ踏襲し、福島第一原発事故の原因究明が進んでいないなか、新規制基準に従って許可を受けたことで安全性が確保されたとはいえないとし、新規制基準に従って、原発の設計や運転の規制が具体的に強化されたのか関電に立証を求めた。

福島第一原発事故の究明もなされず、住民の避難計画を含む安全確保対策もとられていない。さらに、新規制基準を策定した元原子力規制委員長代理の島崎邦彦東京大学名誉教授から、想定する基準地震動に過少評価の恐れがあるとの指摘もされている。

われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、今回の差し止め継続の判断を支持する。

この決定に対し、関西電力の役員が「裁判所の方で理由もなく無視された」「地裁の判断は科学的、専門的な知見に基づくことなく、抽象的かつ主観的に高浜原発の安全性に対する不安を羅列されている」などと述べていることは断じて容認できない。

この決定を政府や電力会社は真摯に受け止め、稼働中のすべての原発を停止し、すべての原発を速やかに廃炉にすることを決断すべきである。