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【抗議声明】伊方原発3号機の再稼働に断固反対する

2016.08.10

2016年8月10日

伊方原発3号機の再稼働に断固反対する

  兵庫県保険医協会

環境・公害対策部長 森岡芳雄

 四国電力は8月5日、伊方原発3号機について、12日に再稼働すると発表した。

 福島第一原発事故から5年が経過したが、今も重大事故に至った原因すら解明されていない上、廃炉への道筋も立てられていない。われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を出し続ける原子力発電所は、新設・増設・再稼働いずれも到底認められるものではないとして、再稼働に反対してきた。

 伊方原発3号機は、プルトニウムとウラン混合酸化物(MOX)燃料によるプルサーマル発電を行う計画であり、ウランでの発電よりも危険性が高いことが専門家から指摘されている。同原発は、瀬戸内海に面する佐田岬半島の付け根の急峻な地にあり、重大事故が発生した際には、充分な人員と物資を搬入することもままならず、不十分な事故対応しかできない状況が考えられる。また、半島の住民が取り残されてしまう可能性が高いが、実効性のある避難計画も立てられていない。放射能汚染が瀬戸内海全域に及ぶ危険性も高い。3号機は運転開始から今年の11月で30年が経過する「老朽原発」であり、今回の再稼働準備中に部品が壊れる不具合も起こしている。5年間停止したことに伴う設備の劣化も懸念される。

 再稼働は到底認められるものではない。あらためて、再稼働の中止を政府・四国電力に強く求める。