2026年4月15日(2131号) ピックアップニュース
診療報酬 改定2026インタビュー①〈医科・診療所、リハビリ〉
診療所はマイナス改定リハビリ評価引き上げを
中央区・武富整形外科 武富 雅則先生
中央区・武富整形外科
武富 雅則先生
--今次改定率は全体で2.22%、本体は3.09%のプラス改定率となりました。
プラス改定といっても、ほとんどが病院対象で、診療所にはマイナス改定としか思えません。
今、診療所を経営していくにも電子カルテや電子処方箋等に設備投資が必要で、月々のメンテナンス料も高額です。材料費や消耗品の価格もどんどん上がっています。今後、イラン戦争の影響で、注射器のシリンジなどの供給が厳しくなるとも聞いています。物価上昇率は2%などと言われていますがもっと高いというのが体感です。
これに対して再診料1点引き上げと物価対応料の2点引き上げくらいしか評価がありません。
--職員の賃上げ推進のためとして、ベースアップ評価料の点数が初再診とも大きく引き上げられました。
算定しないと報酬がプラスの部分がなく、各種補助金を受け取る要件にもなっていることから当院でも算定はしています。
ベースアップ評価料はすべて職員に支給しなければならずスタッフの人数や患者数で支給額が変わるなど複雑で、給与体系の見直しなども必要となり、かなり大きな負担になっています。
医師の仕事を減らすと国は言いますが、言っていることとやっていることの乖離が多すぎます。こんな複雑怪奇な診療報酬体系にすることをやめてほしいです。
--リハビリ患者に対し、月1回算定できるリハビリテーション総合計画評価料について、2回目以降の点数が引き下げられました。
リハビリは一定期間連続して行うことが多く、5カ月リハビリを行う患者さんだと、2~5回目の評価がすべて下がることになる等、影響が非常に大きいと思います。リハビリには広いスペースと人手・時間が必要となり費用がかかります。点数引き上げが必要なのに、引き下げとは......怒りを感じます。
今でもリハビリには150日などの算定日数上限があるため、高齢者の廃用症候群など、患者さんのADL維持・改善のために継続的なリハビリが必要な方に対しても、リハビリを打ち切らざるをえないという問題があります。医師が必要と判断したら、医療保険でリハビリを継続できるようにすべきです。
--その他、今次改定をどう見られていますか。
骨密度を測定する骨塩定量検査が原則として1年に1回しか認められないということになりました。年に1回しか検査ができないとなると、投薬してもその効果を客観的に評価することができず、薬を変更することもできません。たとえると、糖尿病で年1回しか血液検査ができず、患者さんに一年分の薬を出すようにというのと同じで、見直しが必要と思います。
--協会は改定の不合理な点について政府・厚労省に改善要求を行っていきます。ありがとうございました。



