兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2026年5月25日(2133号) ピックアップニュース

第107回評議員会を開催
医療の切り捨て止めよう

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(上)特別講演で高額療養費制度の患者負担増の問題点を解説した安藤教授
(下)低医療費政策の転換などを訴える決議を拍手で採択した

 協会は5月17日、協会会議室で第107回評議員会を開催。評議員ら86人が参加し、25年度会務報告と26年度活動方針案・予算案を承認し、「命と健康を守る立場から、医療の切り捨てと戦争への道に断固として反対する」などとする決議を拍手で承認した。特別講演は「患者への『応能負担』が生み出すもの」をテーマとして、立教大学経済学部教授の安藤道人氏が講演。政府の進める高額療養費制度改悪は不健康な層へ負担をシフトする内容であると問題点を指摘した。

 西山裕康理事長はあいさつで、「医療現場は、長年の低診療報酬政策に加え、急激な物価高騰・人件費の高騰と人手不足、国際情勢に起因する供給不足が同時多発的に押し寄せる、地域医療を揺るがす深刻な『複合的危機』に直面している。診療報酬改定は、プラス2.22%とされたが、医療機関の経営改善には到底及ばない」と医療現場の危機を提起し、「一人では変えられずとも、現場の声を束ねて連帯することで、必ず押し戻すことができる」と医療政策の転換が必要と訴えた。
 武村義人副理事長が25年度会務報告を行い、26年度活動方針として「高市政権の急速な軍事費倍増、医療社会保障のいっそうの削減など軍事国家化への急速な展開に対し、さまざまな行動を通じて路線転換の世論を高めること、『頼りになり、役立つ協会』となるよう努め、広範な国民・団体と共同して活動を進めること」などを提案した。
 討論では、一部保険外療養の対象が「OTC類似薬」から際限なく拡大される危険性や、今次診療報酬改定の問題点、子ども医療費有料化の動きへの懸念、各支部の多彩な活動など、18人が発言した。
特別講演
患者に負担押し付ける高額療養費改悪
 特別講演で安藤氏は、今年8月からの実施が決まった高額療養費制度の見直し案について、患者の自己負担はすでに治療の断念や家計破綻を生むほど重いこと、税や保険料ですでに負担している上での自己負担への「応能負担」となること、保険料引き下げのための患者負担増は健康な層から不健康な層へのコストシフティングであること等問題点を指摘。能力に応じた税・保険料負担と必要に応じた社会保障給付というオーソドックスな社会保障哲学に回帰すべきではないかと提起した。
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