2026年6月05日(2134号) ピックアップニュース
「通院・在宅精神療法」減算の撤回・改善を求め厚労省要請
児童精神科での不合理解消へ 厚労省「急ピッチで検討」
厚労省(左)に要請する(左2人目から)竹内真弓・東京協会理事・保団連理事、白岩一心副理事長、川西敏雄参与。右端は本件について厚労委員会で質問し、要請を仲介した辰巳孝太郎衆議院議員
立憲民主党幹事長の田名部匡代参議院議員(左)へ要請
「薬の追加負担は許さない!」とアピールする集会参加者
協会は4月にこの問題で緊急アンケートを実施し、会員へのインタビューとともに、5月5日付兵庫保険医新聞で同問題を報道。これを受け、辰巳議員が5月13日の衆議院厚生労働委員会で質問し、上野厚労大臣に撤回を迫っていた。今回の要請は、こうした現場からの声と国会質問を踏まえて行われたもの。
児童精神科は改善を検討
竹内保団連理事は、児童精神科では、小児科から精神医療の必要性を感じて取り組んできた熱心な医師ほど大きな影響を受け、「医院をたたむしかない」と悲鳴が上がっているとして、強く改善を求めた。これに対し、厚労省は不合理を認め、対応を「急ピッチで検討している」と回答した。協会が会員の声に基づき問題を提起し、児童精神科の分野では一部改善が実現する見込み。減算の理由は改定財源の不足
厚労省は、今回の減算について、賃上げや物価高対応に診療報酬改定財源の多くが振り向けられる中で、減算により「メリハリ」をつける形になったと述べた。また、精神保健指定医の資格の有無で診療報酬に差をつける理由については、指定医のカリキュラムが幅広い症例や経験を担保するものになっているためだと説明した。これに対し竹内先生は、20年という経験年数が医師の力量を担保するものではなく、根拠がないと反論。開業後に指定医を取得することは困難であり、子育てをしながら取得をめざす医師にとっても極めて厳しい実態であると指摘した。
また、指定医制度導入時に厚労省が「診療報酬とは紐づけない」と説明していたとの証言があることも紹介し、今回の対応に疑問を呈した。
白岩副理事長は、関連して精神科薬剤の製造・供給不安にも言及。提供体制の維持だけでなく、患者が安心して精神医療を受けられるようにする視点が重要だと強調した。
5・21国会行動
薬の追加負担は許さない皆保険をまもれ!
いわゆる「OTC類似薬」の追加負担導入の撤回などを求めて、協会・保団連は同日、中央要請行動を実施。国会議員へ要請するとともに、厚労省との交渉や国会内集会に参加した。
国会議員は、田名部匡代参議院議員(立民)、辰巳孝太郎(共産)衆議院議員が面談に応じた。
面談の中で、田名部議員は「政府の提出法案は、関連する複数の法律の改正案などを一本にまとめて提出する一括法案が多く、まともな審議にならない」と、国会審議上の問題点を上げながらも、国に「OTC類似薬」の追加負担導入の撤回を迫りたいと述べた。
辰巳孝太郎議員は、先の厚労委員会の質問について触れ、引き続き患者負担増をストップさせるとともに、医療現場に矛盾を押し付ける診療報酬の不合理是正に全力を尽くすと述べた。
保団連は同日、衆議院第2議員会館で「薬の追加負担は許さない! 皆保険をまもれ!」国会内集会を開催し、兵庫協会からの参加者を含む医師・歯科医師、患者ら135人が参加した。なお、当日までに「薬の追加負担をやめてください」の署名は、ウェブ分を含め20万1377筆に達している。



