2026年6月
【木曜】慢性腎臓病と透析
腎臓は、老廃物の除去、水分量や電解質の調節、体液の酸性アルカリ性の調節に加え、血圧や貧血、骨の代謝にも関与するなど多くの役割を担っています。
腎臓の再生医療の研究も進んできていますが、臓器として実用化されるにはまだ時間がかかると考えられています。
従って腎機能が正常の10%以下になり、生命を脅かす状態になると、透析治療を開始することになります。2024年末時点で、全国で約33.7万人の方が治療を受けています。
透析は、一般的には週3回程度、1回につき4時間前後の治療になります。時間の制約を受け、毎回血管に針を刺す痛みや、血圧の変動などの合併症もあるため、辛い思いをされている方もいらっしゃいます。
そのため、できるだけ透析を開始しなくて済むようにしなくてはいけません。
腎臓病は「ネフローゼ症候群」のように多量の尿蛋白によってむくみがでて気付くこともありますが、自覚症状があまりないまま進行することもあります。倦怠感、食欲不振、息切れなどの症状で受診した際には既に末期腎不全状態で、すぐに透析を始めなければならないといった方もいらっしゃることを知っておいて下さい。
早期発見のためには、尿・血液検査を含む健診などで定期的に検査を受け、腎機能を把握しておく必要があります。特に自営業や主婦の方などは、定期健診を受ける機会を逃しがちなので注意が必要です。
腎臓病の原因には、慢性腎炎や遺伝性の病気もありますが、透析を開始する方の40%弱は糖尿病が原因です。糖尿病は高血圧や脂質異常症も伴うことが多く、早期にこれらの治療を開始することで病気の進行を防ぎ、透析治療にならないようにしていくことが重要となります。
高齢化に伴い高血圧等による腎硬化症も20%弱に増えています。喫煙も腎臓病の発症、進行に関与しますので禁煙に努めましょう。
また、腎機能がとことん悪くなる前に使用して、腎機能低下のスピードを遅くする薬が何種類も出ています。健診で生活習慣病や腎臓病が疑われたときには、軽度であれば近くの内科医院に相談して下さい。蛋白尿や血尿が強く出ていたり、腎機能障害が疑われる検査値が出ている場合には腎臓専門医を受診してください。






















