2026年6月
【火曜】薬の負担増
今、医療制度が大きく変わろうとしています。来年度の予算案と、国会で議論されている新しい法律案では、医療機関で処方される薬の自己負担が見直されようとしています。
今回の見直しのポイントは二つあります。
一つは、ドラッグストアでも買える薬と同じような成分の薬、いわゆる「OTC類似薬」の自己負担を増やすこと。もうひとつは、長く使われてきた「先発医薬品」を使い続ける場合、安い「ジェネリック医薬品」との差額をこれまで以上に上乗せして支払わせる仕組みです。
具体的にどれくらい負担が増えるのでしょうか。
例えば、アトピー性皮膚炎のお子さんの場合です。皮膚の乾燥を防ぐ塗り薬や、炎症を抑える薬を毎日使います。症状が落ち着いている状態でも、保湿の塗り薬で1か月1800円ほどかかります。新制度ではこのうち4分の1が自己負担となるため、毎月およそ450円の負担が新たに発生します。これが1年続くと、5000円程度の負担増になります。さらに、症状が悪化して薬が加われば、さらなる出費を強いられることになります。
高齢者の方にとっても切実です。膝や腰の痛みで使う湿布は、1か月で1,300円程度になることがあります。さらに胃薬などを合わせると、合計で2,000円から3,000円ほどになります。これまでは1割負担で200円から300円程度で済みましたが、新制度では1,000円近くまで窓口負担が跳ね上がります。
しかし、深刻なのは「お金」の問題だけではありません。
OTC類似薬も先発薬も、結局は余分にお金がかかるようになるため、医師が「この薬がベストだ」と判断しても、患者さんのふところ事情を考えて、別の薬に変えざるを得ない場面が増えてしまいます。患者さん自身も「薬を減らそう」「我慢しよう」と受診を控えてしまうかもしれません。
本来、医療は必要な人に必要な分、届くべきものです。この当たり前を守るために、私たちは、いま、制度の見直しを求める緊急の署名活動に取り組んでいます。ウェブで「兵庫県保険医協会」と検索していただくと、署名のページが見つかります。
私たちの医療を守るために、ぜひ皆さんの力をお貸しください。ご協力をお願いいたします。






















