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近畿で緊急学習会 「一部保険外療養」は皆保険を崩す突破口 佛教大学 長友 薫輝氏が講演

2026.06.25

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政府の社会保障改革により「保険あって給付なし」の医療になってしまうと警告した長友氏

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近畿全県からオンラインもあわせ160人が参加し、問題点を共有した

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冒頭あいさつに立った西山理事長

 「一部保険外療養」の対象はOTC類似薬にとどまらず、あらゆる療養の給付に広がり得る――。協会も参加する近畿総決起集会実行委員会は6月14日、大阪市内とオンラインで緊急学習会「従来の医療保険制度改革とは質と次元が違う健保大改悪」を開催し、オンラインを含めて160人が参加した。京都協会の中村暁事務局次長が「『改正健保法』成立―一部保険外療養の危険性を中心に」と題して、佛教大学社会福祉学部の長友薫輝准教授が「社会保障としての医療保障―健保法改正をめぐる動向から」と題して講演。協会の西山裕康理事長が開会あいさつに立ったほか、兵庫協会からは医師、歯科医師ら29人が参加した。

 中村氏は冒頭、政府・与党は「現役世代の社会保険料負担軽減」を掲げ、薬剤自己負担の見直しなどを進めようとしているが、その本質は社会保険料引き下げを求める声を利用した医療費抑制策であると批判した。
 とりわけ重大なのは、「OTC類似薬」の薬代の25%を追加させる「一部保険外療養」制度が、単なる薬代の追加負担にとどまらない点である。中村氏は、京都協会の厚生労働省要請を紹介し、「あらゆる療養の給付が一部保険外療養の対象になるのではないかと質した」と報告。厚労省側は、法的にはそのように読めることを認めた。
社会保障費抑制の全体像を批判
 続いて講演した長友氏は、今回の健保法改正を、全世代型社会保障改革の流れの中で位置づけた。
 全世代型社会保障改革は、労働力動員政策と、社会保障費の抑制策を二本柱としていると指摘。高齢者や女性、障害のある人びとが、「働かざるを得ない状況」をつくる一方で、「現役世代の保険料負担軽減」を名目に、医療の給付抑制や患者負担増が進められていると述べた。
 長友氏はさらに、日本の医療保障は「公的医療保険による皆保険体制」と「医療提供体制」の二つで成り立っていると強調。保険料を納めていても、保険給付が削られ、病床削減等によって地域の医療提供体制が縮小すれば、「保険あって給付なし」という事態に陥りかねないと指摘した。
 最後に長友氏は、皆保険体制と医療提供体制の危機は、患者・住民と医療機関の要求が一致し得る課題であると述べ、地域で必要な医療を守る運動を広げようと呼びかけた。
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