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学術・研究

医科

かかりつけ医とインフル予防接種 [第18回日常診療経験交流会演題より]

洲本市・たかたクリニック 高田 裕

はじめに

 かかりつけ医にとって、感染症予防、とりわけインフルエンザ(以後インフル)予防対策は、もっとも重要である。今回当クリニックで実施しているインフル予防接種の実態について、調査したので報告する。

インフル罹患者数(図1)

 インフル罹患者は、毎年100人以上みられる。季節性インフルの流行年度は、10月より翌年6月までとした。大流行の年度は、B型が多くみられる。2009年度は、すべて新型インフルと思われる。

インフル予防接種の方法と接種者数の推移(図2)

 診察時間内に実施した。予防接種は、13歳以上は1回接種とし、13歳未満は2回接種とした。インフル予防接種者は、年々増加傾向にある。

インフル罹患者と予防接種(図3)

 インフル予防接種の効果について、毎年の傾向をみることにより、その効果を推定してみた。全体的には、子どものほうが大人に比べて予防接種効果が少ないように思える。年度により、その効果にばらつきがみられる。2007年のA型インフル流行時は効果があり、B型流行時には効果が少ないように感じた。

子どもの予防接種の回数(図4)

 13歳未満の2回接種については、1回よりも2回のほうが予防効果がある。

新型インフル罹患者の季節性インフル予防接種(図5)

 2009年8月以降に発生した、A型インフル罹患者20人についてと、季節性インフル予防接種の実施の有無を調べた。図3の2009年初めに流行した季節性インフルの予防接種と比較して、ほぼ同じか、むしろ予防接種罹患者がやや少ない。

考察

・季節により効果に差がある。
・B型よりA型に効果がみられる。
・子どもより大人に効果がみられる。
・子どもの接種回数は、2回の方が効果的である。
・かかりつけ医が積極的にインフル予防接種を実施することで、重症化予防、流行の抑制に寄与できる。
・季節性インフル予防接種が、新型インフルにも多少効果があることを示唆している。
・今後は、新型インフル予防接種の効果についても調査していく必要がある。

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