兵庫県保険医協会

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当協会について

理事長挨拶

新年挨拶 2018年1月

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兵庫県保険医協会
理事長 西山 裕康

 皆さま、新年明けましておめでとうございます。

 昨年中は協会の活動にご理解、ご協力いただきありがとうございます。特に「診療報酬の引き上げと患者窓口負担の軽減を求める」署名に際しましては、多くのご賛同をいただき感謝しております。

 昨年の大義なき解散後の衆議院選挙では、野党陣営の混乱もあり、自公政権に勝利を与えました。54%の投票率の下、48%の得票で75%の議席を得るという小選挙区制度のマジックは棚に上げ、国民の信任を得たとして、さらに強引な政治が展開されていくと思われますが、憲法を含め各政策に対する国民の意見は必ずしも政権寄りではなく、もくろみ通り進むとは限りません。

 医療において、今年は診療報酬改定があります。財務省は、本体部分もマイナスを主張していますが、中医協の支払い側委員の中にも、本体までのマイナス改定には疑問を持つ人も少なくありません。

 診療報酬が、国民に提供される医療の質・量を決め、300万人の雇用を支えていることが理解され、「診療報酬を下げれば、税・保険料・患者窓口負担が下がります」という単純なロジックの浅薄さが透けて見えたのでしょうか。

 さて、アベノミクスにより「トリクルダウン」は起こらず、格差と貧困が広がっています。昨年の厚労白書でも格差は経済成長の足を引っ張ると記載されています。

 国民が必要としているのは、いつの時代も「医療・介護・年金・子育て」といった社会保障の充実による将来不安の払拭です。サービスの現物給付を充実させ、すべての国民がお金の心配なく、健康で長生きできるような医療保険制度を充実させることは私たちの責務でもあります。

 今年は戌年です。犬は昔から人間とともにありましたが、最近は家族の一員と言えるような存在になっています。特に子ども世代が家を離れ、高齢者単独世帯や老々夫婦にとってはなくてはならないようです。ちなみにわが家は猫4匹ですが、年とともに猫に話しかける機会は多くなっています。

 本年も執行部、事務局員一丸となって協会の発展、国民医療の充実に努力する所存ですので、一層のご協力、ご指導のほどをお願い申し上げます。

評議員会挨拶 2017年11月

 本日は、お忙しい中、第92回評議員会にご出席いただき有難うございます。また、平素は評議員として、協会の活動にご理解ご協力を賜り有難うございます。最近の情勢と協会活動について、一言述べさせていただきます。

 来年は診療報酬と介護報酬との同時改定です。政府与党は、社会保障費抑制を変更できない既定路線として刷り込み、さらには診療報酬と税金、保険料、患者負担とを天秤にかけ、すべての負担者を惑わし、診療報酬の抑制を狙っています。つまり「診療報酬を下げれば、あなたの支払額が少なくなる」という一面的な捉え方です。

 マスコミも同様に、診療報酬を「医師への支払い」、本体部分を「医師の人件費」、「医師や薬剤師の技術料」などと誤解あるいは曲解し、診療報酬の増加を訴える医療団体や国会議員を、自らの利益に奔走する圧力団体や族議員などと囁きます。

 まったくもって、診療報酬の本質から外れた、一面的、恣意的な捉え方と言わざるを得ません。チーム医療が当然の現代医療において、例えば入院基本料や各種加算が、「医師」の人件費や「医師や薬剤師」の技術料といえるはずがありません。

 ご承知のように、診療報酬の約半分は人件費、つまり医療従事者300万人の雇用を支える給与の原資であり、そのうち医師の給与費は約12~3%です。残りは医薬品費が約23%、医療材料費、委託費、経費などが合わせて30%で、これらは医療機関外への支払いで、40兆円産業を支えています。

 診療報酬は、単なるサービスや商品の取引単価ではありません。国民が受けられる医療の範囲や量を国家が定めるものであり、提供される医療の水準や質を大きく左右するものです。また、医療供給体制の変化を一定程度その目的としているため、医療機関の経営やその存続に影響し、医師や看護師や医療従事者の労働条件、ひいては地域医療の形にも影響を及ぼします。過去にあった「医療崩壊」も決して診療報酬と無関係ではありません。

 実際の医療現場は、医師の過重労働と経営努力により、患者・国民に必要な医療を提供しています。過去20年間、10回の診療報酬改定率を平均するとマイナス1%、合計マイナス10%になります。診療報酬の引き下げは、安心・安全の医療にとって決してプラスにはならず、多くの国民が、命や健康にかかわる不利益を被ることになりかねません。

 診療報酬のプラス改定は、私たちのポジショントークではなく、医療従事者全ての要望であり、また、特定の地域や団体のためでもなく、本来は保険者、国民、患者に共通する願いでもあるはずです。

 診療報酬に関しては、9月より会員署名をお願いしています。要請項目である「診療報酬のプラス改定」と「患者窓口負担の軽減」は、協会の二つの目的「開業保険医の生活と権利を守る」「患者・住民とともに地域医療の充実・向上を目指す」を具現化する活動です。これを否定するようでは、協会の存立意義すら揺らぎかねません。そのため、署名を頂いていない会員には計5度、重ねてお願いたしました。ご署名頂いた先生方には厚く礼申し上げます。

 今回の署名の会員参加率は26%で、近年にない成果でしたが、40%の目標には届かず残念に思っています。署名されなかった方全員が「診療報酬のプラス改定」と「患者負担窓口軽減」に反対とは思いませんので、まだまだ執行部の工夫や努力不足と考えております。一層のご理解、ご協力をお願いいたします。

 さて、私は理事長2期目に入っております。これからも絶え間なく、力の限り、そして謙虚に、また各方面、隅々まで目と気を配りながら活動したいと考えております。また、次世代の育成も、私ども執行部の使命と考えておりますが、これは一朝一夕に達成出来るものではありませんので、評議員の皆様もぜひご協力ください。

 それでは、私ども執行部は、事務局とともに、よりよい協会を求めて一層努力する事をお約束いたしますとともに、本日の議案に関しまして、忌憚ないご意見、活発な討議をお願いしまして、ご挨拶とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

総会挨拶 2017年6月

 本日はご多忙にも関わらず、第49回総会にご出席いただきまして、誠に有難うございます。会員の皆様には、平素より協会の活動にご理解ご協力いただき厚くお礼申し上げます。

 また、本日はお忙しい中、ご来賓と致しまして、私ども全国の協会・医会の代表としてその重責を担われておられます「全国保険医団体連合会 会長」の住江憲勇様。消費税損税問題で、各団体との懇談にご尽力いただいている「兵庫県民間病院協会監事 尼崎中央病院 前理事長、現在は社会医療法人中央会会長」の吉田静雄様。「保険診療法制研究会」で指導・監査問題に関し、精力的にご議論頂いている弁護士の先生方を代表いたしまして、「はなくま法律事務所」弁護士の野田倫子様にご臨席いただいております。会を代表しまして心よりお礼申し上げます。

 それでは、この間の医療・社会保障をめぐる情勢と私たちの活動に関して、若干の所感を申し述べさせていただきます。

 最近の医療・社会保障を取り巻く状況はますます厳しくなっています。医療費増嵩は、かつては個別の医療保険制度内の財政収支問題でしたが、今やその規模の大きさから国の経済成長や財政の問題になり、国民の関心は一層高くなっています。しかし、医療は国家の財政収支に合わせるべきではなく、各政策効果の指標が「医療費・介護費の抑制」一辺倒であってはなりません。

 医療費抑制は、供給面においては診療報酬のマイナス改定と医師数抑制・病床数の削減、需要面においては患者負担の増加とそれに伴う受診抑制を中心として行われてきました。

 来年は診療報酬・介護報酬同時改定があります。かつては診療報酬のプラス改定分がそのまま開業医のポケットマネーになるかのような世論誘導がおこなわれてきました。しかし、国民医療費の分配からみた診療所の入院外医療費は全体の約20%、医療機関の費用の内訳に占める医師の人件費は約13%に過ぎません。診療報酬の大幅引き上げは、病院の経営者、勤務医、看護師、コメディカルを含め約300万人と言われる医療従事者が共有する要求です。診療報酬は、日本の医療の質と量を決めるものです。堂々と引き上げを要求しましょう。

 最近は、さすがに「診療報酬を上げても、院長夫人のコートになる」などと言った開業医バッシングともいえる世論誘導は弱まってきています。しかし、代わりに「保険料負担や公費負担といった国民負担を抑制し、制度を持続可能なものとする」などとし、これまでの医療機関の収入や経営状況からの視点だけでなく、税や保険料といった「国民負担の軽減」という点に軸足を移し、そのために「診療報酬のマイナス改定が必要」と主張しています。つまり「国民負担」と「診療報酬」を天秤にかけるのです。これらの論調は、多くの国民の経済状況や中小零細企業の保険料負担の苦しさを逆手に取った姑息な主張であります。

 ただ、このような国民の関心と状況のもとで、納税者や保険者の理解と納得を得るためには、医療費の増加により国が亡びるという「医療費亡国論」、医療に回すお金はないとする「財源不足論」、医療は国家財政の足を引っ張る「お荷物論」、医師や病床の供給が不必要な需要を生むとする「供給過剰による需要誘発論」などを論破、払拭、克服しなければなりません。

 世界の福祉国家が医療費増加を原因として破たんしたことはありません。応能負担を徹底すれば財源確保は可能です。また、300万人以上の従業員を擁する医療は、決して経済成長のお荷物ではありません。医師数の抑制も既定路線のようになりつつありますが、日本の人口当たりの医師数は、OECD平均に過去に追いついたことはなく、これからも決して追いつきません。日本の医療は、医師をはじめとする医療従事者の不足によるサービス密度の不足が、在院日数の長さにつながっています。医師数抑制や病床数削減が、医療費抑制の手段となっては本末転倒です。欧州諸国のように、社会保障の充実と経済成長の両立は可能です。

 診療報酬を増やさず、医師を増やさず、病床を削減し、在院日数を短縮し、患者窓口負担を上げれば、全体のコストは下がりますが、同時にクオリティもアクセスも確実に下がります。その結果、医療現場は過重労働となり、安全・安心の医療が妨げられ、経済的弱者が公的医療から遠ざかり医療に格差が持ち込まれます。このような状況は避けねばなりません。

 さて、私、理事長を拝命してから2年が経過します。当初はその重責を担えるか不安でしたが、多くを学ばせていただき、私なりに努力いたしました。至らない点もあったかとは思いますが、現在まで大過なく職務を遂行できているとの評価が頂けるのならば、それらはひとえに執行部並びに事務局の方々が、長きにわたって積み上げてきた土台の賜物であります。3年目を迎えその事を改めて強く実感しております。

 協会活動の基本は、その規模の大小に関わらず、二つの目的「開業保険医の経営と生活、権利を守る」「国民医療の充実と向上をはかる」に沿っているかです。これまでの2年間もそうであったように、これからも、これらの基本的考えと体制を尊重し、活動を続けたいと思っています。

 今後とも会員の皆様のご理解とご協力、ご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願いします。

 本日の総会では、昨年度の「会務報告」と新年度の「活動方針案」、「予算案」、「役員等選出の報告」を上程しておりますので、ご承認賜りますようお願い申し上げます。

 以上でご挨拶とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

総会での再任後挨拶 2017年6月

 執行部を代表しまして一言申し上げます。

 総会では、提案いたしました数々の議案、次年度協会役員・議長・副議長、総会承認人事をつつがなくご承認いただき、お礼申し上げます。お並び頂いた副理事長の先生方を中心に、協会活動に一層力を注ぎたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 さて、現在、地域医療構想の策定や地域包括ケアシステムの構築、医療費適正化計画、地域医療計画、介護保険事業支援計画の策定が急がれていますが、医療介護を取り巻く状況は、都市部と地方では大きく異なっています。

 兵庫県は、医療や介護に関する各種指標は、全国平均に近い事が多いのですが、同じ県内でもその人口分布や高齢化率、医療の需給状況とその推移に差が大きく、今後、県内全体が一様の経過をとるわけではありません。但馬や丹波では高齢化率のピークを迎えつつありますが、神戸や阪神北ではそのピークは遅れその絶対数は多数です。但馬圏域では、脳卒中や心筋梗塞の場合に、自動車搬送30 分圏未カバー人口割合が60%、およそ10万人と言われています。地方に必要とされるのは医療と教育ですが、このような医療提供体制では地方創生どころか地域の衰退は明らかです。

 これからは、国民健康保険の都道府県単位化なども実行され、医療社会保障分野における都道府県の権限と役割が一層強くなっていきます。半ば強制的な機能別病床数のコントロールや医師の地理的偏在解消、県独自の診療報酬点数設定なども危惧されます。

 執行部としましては、これまで以上に地域医療の問題点を吸い上げ、力強く支援していきたいと思いますので、各専門部、支部の先生方におかれましても、医療・介護だけでなく健康・生命・人権・平和に影響を及ぼす課題について、積極的に協会執行部までご連絡、ご提案下さいますようお願いします。

 先ほど宮武副理事長からご報告がありましたが、一言付け加えさせていただきます。この度、神戸大学医学部附属病院が入会となり、兵庫医大篠山医療センターからも入会の申し込みを受けております。ともに喜びたいと思います。これで兵庫県内すべての大学病院が協会の会員となり、全国でも初めてではないかと思っております。

 これは組織部が、地道な努力を長年続けたためではありますが、共済部、審査対策部の協力も忘れてはなりません。何よりも今回の成果は、「頼りになり、役に立つ、会員になって得する協会」というスローガンが、大学病院をはじめとした公的大病院にも賛同を得られるという事、また、そのスローガンの基礎となる多方面にわたる活動を、協会各部が日々積み重ねてきた証だと思います。

 これからも兵庫県保険医協会は、県内有数規模の医療団体として、私たちの組織とその目的・活動を、病院・勤務医はもちろん、一般の方にも知っていただくため、ホームページの充実、ラジオ出演やマスコミ対策、各種講演会、署名活動やクイズちらしなどを通じ、広く、強く広報したいと思っています。

 協会は再来年50周年を迎えます。「生き残るのは強いものでも、賢いものではなく、変化に対応できるものである」との言葉にあるように、私たちの活動も、時代に即したものでなくてはなりません。しかしながら、その目的は創設時より変わらず、その時の熱意あるいは憤りも忘れてはなりません。

 先日TVを見ておりますと、ロボットコンテストの創設時から尽力していた東京工大の森教授はこのような格言を残していました。「勝者には力があるが、敗者には夢がある」。マーティン・ルーサー・キング牧師にも夢がありました。政権による国民監視と統制の方向は強化されつつありますが、理想と現実、全体と部分、中心と周辺、内と外のバランスを保ちつつ、協会活動を進めたいと思います。

 私まだまだ浅学菲才の身ではありますが、6代目の理事長として、これまでの理事長の名を汚すことの無いよう、新しく選ばれました12人の副理事長、41人の理事、5人の監事、三根議長と2人の副議長、名誉理事長・顧問・参与の先生方とともに、また藤田事務局長と30人の事務局員、すべてが自覚を新たに一丸となり、本日総会での活動方針、決議事項を遵守し、伝統に基づく由緒ある協会発展のために、全力で尽力する覚悟です。

 至らぬところは厳しくご叱正賜り、これまでどおり皆様のご理解とご支援を重ねてお願い致しまして、ご挨拶とさせていただきます。有難うございました。

就任挨拶 2015年6月

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兵庫県保険医協会
理事長 西山 裕康

 この度、兵庫県保険医協会の理事長に就任いたしました西山裕康です。

 平素は協会の活動にご理解、ご協力賜わりまして誠に有難うございます。私たち兵庫県保険医協会は、現在医師・歯科医師合わせて7200人を超える組織です。「患者住民とともに地域医療の充実・向上をめざす事」を大きな柱とし、命と健康を守る社会の実現に向け活動しています。

 さて、最近の医療・社会保障改革を見ますと、小泉改革に始まる「公的医療にブレーキ」に加えて、安倍内閣における「医療の営利産業化にアクセル」という新自由主義的政策により、多くの医療関係者が巻込まれ、一部は押し切られあるいは取り込まれ、その結果、健康弱者を始めとする社会的弱者にその「しわ寄せ」が及んでおります。

 日本の国民皆保険制度には、先人たちが作り上げてきた「いつでも、どこでも、だれでも」という理想があります。この理想を守り続ける事により、国民が最適な医療を享受できるという、世界に誇れる日本の医療制度を再確認し、その体制を堅持しさらに充実させるべきです。

 「いつでも、どこでも、だれでも」に反する「今だけ、ここだけ、自分だけ」を決して良しとせず、「能力に応じて負担、必要に応じて給付、結果として所得再分配を伴う」という社会保障の原則を当然とし、基本的人権としての医療・社会保障を守り続ける活動に邁進したいと思っております。

 兵庫県保険医協会の大きな柱は「患者・住民とともに地域医療の充実・向上をめざす」事です。そのためには皆様方のお力も必要ですので、今後とも協会の活動にご理解とご協力、ご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

 以上、簡単ですが理事長就任の挨拶とさせていただきます。

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