兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2011年10月25日(1669号) ピックアップニュース

第20回日常診 プレ企画が好評

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放射線防護の具体的対策が語られた

 10月30日に迫った第20回日常診療経験交流会のプレ企画として、市民公開講座や救急フェスタが10月8日に開催され、多数の参加を得た。

市民公開講座 安斎育郎氏講演
放射線被害“理性的に怖がって”

 市民公開講座は、「福島原発事故による放射能災害と私たちの生活」をテーマに、立命館大学名誉教授の安斎育郎氏が講演し、会員・市民ら208人が参加した。
 東京大学原子炉工学科1期生でありながら、原発の危険性に気づき、国の原発政策を批判し続けてきた安斎氏は、大学・政府・電力会社からのたびたびの妨害に屈せず、信念を貫いてきた経歴を語った。結果的に54基もの原発建設を許し、福島第一原発事故を防げなかったことは「原子力にかかわってきたものとして申し訳ない」と述べた。
 放射線については、「被曝しないに越したことはない」が基本認識とした上で、防護の大原則は「ばらまかない」「浴びない」「取り込まない」と説明。表層土除去を進め、食品汚染では、政府に暫定基準値を守らせ、詳細に測定した放射線量の数値を公表させるべきなどと具体的な対策を述べた。放射線は「過度に恐れず、事態を軽視せず、理性的に怖がる」ことが重要であると強調した。
 「今後、原発周辺でガン患者が増えたとしても、早期に発見できれば被害を防げる。がん検診・心のケアを含めた手厚い健康管理プログラムの充実を」と、実態を見据えた実効的対策を確実に取りながら、原発に依存しない社会を作っていこうと呼びかけた。
 会場からは「食品の基準値が国によって違うのはなぜか」「汚染牛問題をどう見るか」など、食の汚染に関わる質問が多数出され、安斎氏が丁寧に答えた。

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気道管理の実技を行う参加者

救急フェスタ
時間かけた講習 わかりやすいと好評

 日常診恒例企画である「救急フェスタ-心肺蘇生法」が開催された。この日は「BLS(AED含む)」「気道管理」に医師や歯科医師、看護師、歯科衛生士など88人が受講した。
 金沢病院の高田耕二副院長、広川恵一協会理事をはじめ、ACLS西宮の救急救命士、消防士、看護師、臨床工学技士のみなさんにご協力いただき、デモ実技に続き、3~4人にわかれて実習を行った。
 参加者からは「しっかり時間をとった講習は大変分かりやすかった」「定期的に練習したい」などの感想が寄せられた。
 医師、歯科医師対象の気道管理は、エアウェイスコープも使用するなどインストラクターの休憩もとれないほどの熱心な実習になった。
【西宮市・笹生病院 大井 利彦】

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