兵庫県保険医協会

会員ページ 文字サイズ

兵庫保険医新聞

2012年6月15日(1689号) ピックアップニュース

燭心

 子どもたちの未来のために、制御不能な原子力に代わり、新たなエネルギー源を開発しなければならないと全ての日本人が考えた、3月11日の東京電力福島原子力発電所の炉心溶融事故。1年が過ぎた5月5日、北海道電力泊原発を最後に、日本にある全ての原子力発電所が停止した▼全ての日本人は節電を考え、夏の暑さに向けてクールビズを用意し、スマートシティへ向けてバッテリーに2日間の電気を貯められる自家用車が開発された。風力やバイオチップや、小川のせせらぎを利用した小規模発電や地熱発電、太陽光発電など、地産地消で電力を賄おうとする「風がささやき、森が踊り、神々が舞い降りる、そこは雲の上の楽園、梼原」高知県北西部の梼原町のような地域も現れ始めている▼天然ガスはウラジオストクまでパイプラインが伸びている。液化しなくても安い値段で日本までパイプラインを延長することも可能だ。日本近海にもシェールガスの鉱床が確認されている。衛星軌道に太陽光発電所の輪を作ることも可能だ。日本の出番だ。かつてのように太陽光発電所で世界をリードしよう▼原子力発電所の解体には何十年もかかる。地域の雇用は守られる。原発交付金は名称を変えて放射性物質保管交付金として継続すれば地域経済は成り立つ。関西電力大飯原発が事故を起こせば近畿の水がめ琵琶湖が汚染され取り返しがつかない。未来を担う子どもたちのために全ての原子力発電所は廃炉にしよう(水)
バックナンバー 兵庫保険医新聞PDF 購読ご希望の方