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兵庫保険医新聞

2012年10月15日(1700号) ピックアップニュース

こども病院連絡会を結成 賛同者120人、署名すでに2万筆超

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(上)結成総会には、こども病院移転反対の呼びかけの下、各団体から40人が集まった。
(下)結成総会で発言する池内春樹理事長(右)と武村義人副理事長(左)

 協会が中心となり、障害者団体や患者会関係者、民医連などでつくる「県立こども病院のポートアイランド移転を撤回させ、周産期医療の拡充を求める会(略称・こども病院連絡会)」の結成総会が9月28日、県私学会館で行われ、協会からは池内春樹理事長、武村義人副理事長が参加した。集まった各団体代表者など40人が、県民運動を盛り上げてポートアイランドへの移転計画を中止させようと決意を固めあった。

 結成総会では、準備会事務局長の中川和彦氏が、経過と活動方針や、会則などを提案し承認された。中川氏は、8月4日以来準備会で進めてきた運動により、池内理事長ら10人の呼びかけ人のもと、賛同者が120人に広がったこと、署名がすでに1万筆を超えていることなどを報告(10/10現在2万筆超)。当面の目標として、10月29日までに署名を5万筆以上集めて県知事に提出しようと提起したほか、県民に広く知らせるためにシンポジウムの開催を企画しているなどと紹介した。(シンポジウムは11月24日開催で具体化を調整中)。
署名目標をより大きく
 池内春樹理事長は「知事を動かすために署名は50万筆を目標にしよう」などと目標の引き上げを提案し、参加者から歓迎の拍手を浴びた。また武村義人副理事長は医療産業都市と隣接することの危険性を指摘した。
 患者団体の「心臓病の子どもを守る会」からは、「患者会に何の説明もなく決定され不安が広がっている」ことや、隣接するとしている神戸市立中央市民病院は「子どもが大人になっても診てもらえる病院にするはずだったのに完全に失敗」したとし、患者にとっては行ける病院が二つから一つになると指摘した。
 また、ポートアイランド住民から「人工島が危険だとは言わないで」との声があることに対して、「ポートライナーは風が吹くだけですぐ止まる、市はきちんとした防災対策をしていない」との指摘や、自身が六甲アイランドに居住するという参加者からは、こども病院が人工島にあるのは本当に危険だと痛感するとの発言が出た。
 また、こども病院に通院する児童が通う垂水養護学校の職員からは、重度の子どもの通院は人工呼吸器をつけながらで、感染症の恐れもあり電車やバスなど公共交通は使えないこと、子どもから片時も離れられない親の気持ちをわかってほしいなど切実な訴えがされた。
 協会は10月27日の理事会開会前に元町商店街前で街頭宣伝を行うことにしている。
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