兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2013年6月25日(1722号) ピックアップニュース

県知事選挙 田中耕太郎氏に聞く 皆が笑顔の県政へ

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【たなか こうたろう】1949年生。68年滋賀県立彦根東高校卒業、74年神戸大学経済学部卒業後、尼崎民主商工会入局(82~85年同会事務局長)、95年明石民主商工会に移り09年まで事務局長、現在に至る

 7月21日投開票が予定されている兵庫県知事選挙で、協会が支持推薦を決定した田中耕太郎氏に、池内春樹理事長、武村義人・加藤擁一各副理事長がインタビューした。
県政許せず再び立候補を決意
 池内 前回2009年に続いての挑戦ですね。前回は49万2千140票(得票率31%)を獲得されました。再び立候補を決意された理由を教えてください。
 田中 この4年間、私は「憲法が輝く兵庫県政をつくる会」の代表幹事として、誰もが安心して暮らせる兵庫を実現させようと活動してきました。しかし、井戸県知事は、高台にある県立こども病院を災害リスクの高いポートアイランドに移転する計画を進め、福祉医療費を削減するなど、県民に冷たい県政を続けています。阪神・淡路大震災被災県として、震災を教訓にしていません。こんな県政を許していいのかと悩み、やはりもう一度と立候補を決めました。
 武村 ご家族の反応はいかがでしたか。
 田中 前回は皆渋々といった感じで立候補を認めてくれましたが、今回は応援してくれています。息子も職場の知り合いにチラシを配ってくれるなど協力してくれています。
 池内 田中さんの生い立ちを教えてください。
 田中 生まれは、滋賀県東近江市です。6人兄弟の5番目で、小さな農家だったので、私も牛の世話など農業の手伝いや新聞配達で家計を助けていました。
 地元高校卒業後、神戸大学経済学部に入学しましたが、学園紛争さなかで講義がなくて、医学部の先輩たちにお世話になり、活動のため医学部に通い詰めていました。
 卒業後は、尼崎や明石の民主商工会で、中小業者の方々の営業・生活を守る仕事に、約40年間就いてきました。
福祉医療の充実と地場産業振興を

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インタビューする武村副理事長(左端)、池内理事長(右2人目)、加藤副理事長(右端)

 池内 中小業者の方々をよくご存じの田中さんから見て、県の経済活性化のためには、どうすればいいとお考えでしょうか。
 田中 地域経済の循環を大事にすることです。中小企業には、ほとんど内部留保金なんてありません。行政が、公契約条例、中小企業振興基本条例、住宅リフォーム助成制度などをつくり、中小企業を直接支援すれば、経営が好転し循環していきます。兵庫県の豊かな自然エネルギーも活用できるようにして、地場産業を活性化させることです。もう一つ、福祉・医療政策を充実させ、安心を広げることが、消費の拡充につながり、経済活性化になると考えています。
 武村 県立病院の統廃合が進み、地方で特に医療機関にかかりにくい状況が生まれています。おっしゃるように住民が安心できる医療体制の構築が必要です。
 私も滋賀県出身で神戸大学ということもあり、憲法県政の会の代表幹事としても一緒に活動してきたので、田中さんには非常に親近感を持っています。いつもまじめで活動熱心で、その原動力はどこから出てくるのでしょうか。
 田中 皆さんの笑顔ですね。街頭で演説していて手を振ってくださったり、応援の声をいただいたりすると、もっとがんばろうと力が湧きます。あとは、4歳ともうすぐ2歳の孫が笑ってくれると疲れも飛んでいきます。この子たちが笑顔でいられる県にしたいと心から思いますね。
 加藤 私は田中さんとほぼ同世代で大阪出身なのですが、70年代に府知事が黒田了一氏になり、老人医療費無料化などの政策が次々実現し、力を合わせれば府政は変えられるんだと実感したことをよく覚えています。前回の選挙で、田中さんが医療や福祉の改善を訴え、50万票近く得票されたことが、現知事へのプレッシャーになり、マル老の廃止ができなくなり、逆にこども医療費助成を拡充するなど前進した部分があると思います。今回こそ県政の転換を実現してください。
 最後に、会員の先生へ一言お願いします。
 田中 地域住民の命と健康を支えておられる開業医の先生方と一緒に、住民の方が安心して暮らせる兵庫県を作りたいと思います。前回の選挙でもお世話になりましたが、今回もお力を貸してください。
 池内 「人にやさしい県政」実現のため、がんばっていただきたいと思います。私たちも応援します。
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