兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2013年10月25日(1733号) ピックアップニュース

神戸市長選挙 候補者との懇談 (2)

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森下もりした やす

 神戸市長選挙にあたり、開業医の重点要求案の実現を求めて、協会神戸支部は候補者との懇談を行っている。前回の貫名氏、樫野氏につづいて、今号は10月10日、森下やす子氏に近重民雄支部幹事がインタビューしたもようを紹介する。久元きぞう氏は、日程調整が困難として懇談いただけなかった。
医療・介護政策は現場の声聞いて
 --まず神戸市の医療政策について見解をお聞かせください。
 医療産業都市構想については、神戸市の経済発展と雇用確保のため、推進する立場で市会議員として3期を通じて取り組んできました。
 ただ、高度先進医療とは別に、市民のための医療や介護を充実させることは大切な問題です。その点では、開業医が果たす役割は重要で、押しつけではなく一緒に協議して進めていきたいと考えています。たとえば、介護の認定が非常に厳しいという声を聞くことがあります。昨年4月から介護施設の指定や監査の権限が県から市に移管されましたが、そうした流れの中で、市として実際に認定にかかわっている開業医の先生方からよく実態を聞いていくことが、ますます重要になってきています。
 また、生活保護の患者さんのモラルを問う意見もありますが、実際のところはどうなのかしっかりと把握し、適切な対応をしていく必要があります。
 私は神戸市で健康長寿都市宣言をしたいと思っています。市民が安心して受けられる医療や介護を実現するため、開業医の先生方とよく話し合っていきます。

 --最近では小泉元首相の脱原発、循環型社会をめざすべきという発言もありますが、エネルギー政策についての見解はいかがですか。
 原発を中心としたエネルギー政策が進められてきた経過には、経済成長とのかかわりなど、いろいろとありますが、今では経済的な価値観だけでは広く市民の理解を得ていくことはできません。海外でも代替エネルギーの研究や開発は進んでいます。この流れを積極的に推し進めながら、原発をなくしていく方向に向かうべきだと考えています。

 --新長田の再開発についてはいかがですか。
 コンクリートで街を固めた震災後の再開発事業は失敗です。私は長田区、兵庫区を文教地区として発展させたいと思っています。
 地理的にも通勤などに便利な位置にあり、子育て世代が住みやすい街にしていくことが大切です。そのため、図書館の整備や大学の誘致など、文化や教育の面で注目される街としての発展に力を入れていきます。その中で、もともとの魅力である、すそ野の広い商店街も活性化していこうと考えています。活気が失われていく今の状況をそのままにはできません。市としてテコ入れを図っていきます。

 --ありがとうございました。
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