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兵庫保険医新聞

2014年1月05日(1739号) ピックアップニュース

女医の会インタビュー13 子育てできるのは 働きやすい環境あってこそ 北播磨総合医療センター  金城 和美

1739_9.jpg  1歳、3歳、5歳の3人の子育てをしながら、北播磨総合医療センターで週3日、短時間勤務の常勤医として働いています。専門は呼吸器内科です。
 実は結婚後、病気で休職していた時期がありました。1年半で大学院に復帰したところで、念願の子どもを授かり、子育てに専念することになりました。
 そんなとき、三木市民病院の前院長である高橋洋先生から、「院内保育に預けて、週3くらいからどう?」とお誘いいただきました。呼吸器内科医をはじめ医師不足ということもあり、皆さんの助けを借りながら復帰できました。
 院内保育に子どもを預けていれば、休憩時間に授乳もでき、急な発病時に小児科の先生にも診ていただけます。おかげで、2人目3人目と育休産休を取りながら、子どもを生み続けることができました。
 3人目を生んだころ、小野市民病院と統合し新病院になり、院内保育園も新しく入札で決定されることになりました。他の院内保育を調べてみると、24時間保育なのにお風呂がないとか、毎日保育士さんが違うとか、コスト優先の保育所もなかには存在することを初めて知りました。
 そのため、院内保育を利用しているママたちにアンケートをとり、院内の保育所に関する要望書をセンター企業団や議員に提出しました。何もかも初めてでしたが、子どものことですから必死です。その結果、企業団が子どもの権利を守るという要望にそったプロポーザルを提示してくれ、保育士の人数や年間行事など考慮した、新しい院内保育は好評で安心しています。
 また、私が短時間勤務で働くことができるのは、常勤の先生方のおかげですが、その常勤医は多忙をきわめています。過酷な勤務についても何か改善できることはないか考え、三木市民病院では、先生全員にアンケートをとり、毎日当直やオンコールで忙しすぎるなどの結果を、病院に伝えました。
 短時間勤務の医師でも増員されることで、少しでも常勤医の負担を軽くするお手伝いができたらと考えています。子育てだけではなく、病気や介護など、働く時間を減らさないといけない時期は誰にも来ます。しんどいときは分け合って働ける、そういう病院になればすばらしいと思います。
(聞き手 服部かおる理事)
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