兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2014年10月15日(1764号) ピックアップニュース

姫路市議会 「中3まで無料」請願を採択
母親らの運動に姫路・西播支部が協力

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(上)署名に取り組んだ「求める会」メンバーの母親ら(下)姫路市議会に提出した1万3758筆の署名

 姫路市議会本会議で、「中学卒業までの医療費の無料化を求める請願署名」が10月2日、全会一致で採択された。姫路市の子育て中の母親らでつくる「子どもの医療費無料化を求める会」が署名を集め、協会も協力していたもので、2カ月間で個人署名1万3758筆、団体署名78筆が集まっていた。

 姫路市の子ども医療費助成は、入院は中学校卒業まで無料だが通院は3歳から一部負担がある。通院についても中学校卒業までの無料化を求めて、子育て中の母親が中心となり、「子どもの医療費無料化を求める会」を結成。市内の医療機関や保育所、幼稚園などをまわったり、市役所前で街頭宣伝を行うなど、連日署名集めに取り組んだ。
 同会の協力要請を受け、協会の姫路・西播支部は市内の会員医療機関への署名を送付し、協力依頼を行っていた。
 「求める会」は市議会の全会派に紹介議員の引き受けを要請し、日本共産党議員団が紹介議員を応諾。一方、紹介議員にはなれないとしていた自由民主党・無所属クラブは、独自に子ども医療費無料化を求める意見書を提出。
 9月11日の厚生常任委員会で「求める会」の請願書と自由民主党・無所属クラブの意見書のいずれも全会一致で採択され、10月2日の本会議でも同じく全会一致で可決された。
 また、市当局は9月10日の市議会本会議で、中学校卒業までの医療費助成拡大の意向を表明、来年度の予算に盛り込まれる見込みとなり、通院・入院とも中学校卒業まで無料化に一歩踏み出した。
談話 子ども医療費無料化で安心できる社会を 
姫路・西播支部長 宗実 琴子
1764_5.jpg  このたび、姫路・西播支部でも協力した「中学卒業までの医療費の無料化を求める請願署名」が、9月議会で採択され、姫路市も子ども医療費無料化に踏み出すこととなりました。
 11年末に行われた「子ども医療費無料化を求める署名」活動に、支部で協力したときは約8千筆を集め、中学校卒業まで入院無料を実現しました。今回はそれを上回る1万4千筆近くを集め、通院についても無料化への道が開きました。
 現在、姫路市では小学3年生までは通院1回800円(月2回まで)、小4から中3までは2割負担です。複数科を受診する場合などでは負担が大きくなり、子育て世代にとっては切実な問題です。親の経済的事情で必要な医療が受けられない子どもをなくすためには、早急に無料化を進める必要があります。
 西播地域では、福崎町から始まり、赤穂市・たつの市・相生市・宍粟市・佐用町・神河町・市川町と11市町のうち8市町にまで、中学校卒業まで無料が広がっています。
 県下でも半数以上の市町が中学校卒業までの無料化を進めています。この流れがさらに広がり、どこに住んでも安心して子育てができる世の中になることを切に願っております。
 ご協力いただいた会員医療機関、関係者の皆さまに、あつく御礼申し上げます。
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