兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2014年11月25日(1768号) ピックアップニュース

ストップ 患者負担増 署名「私も集めてます」 インタビュー(3)
はじめて署名に取り組みます 三田市・整形外科ふくしまクリニック  福島 久徳先生
患者さんから声 「私たちのためにありがとう」 中央区・生田診療所  武村 義人先生

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受付にチラシを置き、署名にご協力ください!とうったえる

はじめて署名に取り組みます
三田市・整形外科ふくしまクリニック  
福島 久徳先生
 これまで署名を院内で集めたことはありませんでしたが、政府が進めようとしている患者負担増計画を知り、これは大変問題があると思い、署名を集めるようになりました。
 今回の政府が進めようとしている患者負担増計画の中で、一番影響があると考えているのは漢方薬や湿布薬などを保険から外すことです。私は整形外科ですので湿布薬をよく処方しますが、保険から外され、薬局などで直接買うようになると、患者さんにとって負担がとても重くなりますね。
 70歳以上の患者負担の引き上げも計画されていますが、弱い者いじめとしか思えません。ただでさえ高齢の方は医療費負担が重いとよくおっしゃっており、これ以上の負担増は許されません。皆さん、署名を集め、患者負担増計画をストップさせるため、声を上げていきましょう。
 まずスタッフから署名を集め、その後受付にチラシ、署名用紙を置き、患者さんから署名してもらうようにしています。スタッフにも時間がある時には患者さんに声かけをしてもらうように頼んでいます。他の人の署名があると、患者さんに書いていただきやすいですね。
 今後、署名・チラシ・返信用封筒がセットになったものを患者さんに配ることなども計画しています。私ができることであればいくらでも協力します。

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医院をあげて署名に取り組む

患者さんから声 「私たちのためにありがとう」
中央区・生田診療所  武村 義人先生
 私の診療所では、処方箋を渡すときに、スタッフから患者さんに署名をお願いしています。私も診療に余裕があるときは、診察室で返信封筒付きの署名用紙を渡して、家族の分も署名をお願いしています。
 また、スタッフが署名の内容をきちんと訴えられるように、毎日の朝礼で、政府が行おうとしている医療政策の問題点や時々の社会情勢などを解説しています。この朝礼での情勢報告は震災以来20年続けています。
 私の診療所に来る患者さんは、地域柄、経済的に困難を抱えた方が多くいます。ですから、この間、政府が進めてきた患者負担増に、みなさん怒っていますし、「さらに負担が増えれば、生活できない」と切実な声もよく聞きます。
 こうした患者さんたちの背景もあって、署名をお願いすると、断る人はいません。むしろ、患者さんから「いつも、私たちのためにありがとう」とお礼を言われることもあります。署名運動に取り組むことによって、「自分たち、患者のことを考えてくれている」という医療機関の信頼にもつながると思います。
 日々の診療で忙しい中ですが、ぜひ、皆さんの医療機関でも取り組んでみてください。
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