兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2014年11月25日(1768号) ピックアップニュース

「ストップ患者負担増」署名 ほんの少しの手間と勇気で集めよう
〜患者さんの声を届けるのは私たちの役割 署名推進本部副本部長  西山 裕康

1768_3.jpg 協会では、政府の患者負担増計画に反対する署名運動を始めています。
 11月20日現在での署名数は8925筆で、年内目標の5万筆にはまだまだです。かなり高い目標ですが、2年前には約3万筆を集めたこともあり、決して不可能ではありません。
 今回は、通常の執行部体制とは別に、理事長を本部長、各支部長と部会長を副本部長とし、協会挙げての推進方針を内外に示すこととしましたが、目標達成には、一般の会員の皆さまの協力が不可欠です。そのために、ぜひとも理解していただきたい点があります。
 まず、今回の請願署名の内容は比較的シンプルな「患者負担増反対」「保険診療範囲のさらなる充実」であり、反対の人は少ないだろうということです。
 この内容は、本来患者さん発の要望です。私たちは「患者・住民とともに地域医療の充実・向上をめざす」医師の団体の一員として、現状を患者さんに啓発し、協力する立場といえます。必要なのは、会員の先生方のほんの少しの手間と勇気です。
 今回の請願内容に反対の会員であっても、患者さんの要望を政府に届けるために、せめて待ち合い室に署名用紙を置いておく、少しの手間はお願いしたいと思います。
 「請願署名に効果が少ないのではないか」という意見も理解できます。年間数千件と言われる請願の採択率は約10%ですが、その請願の約半数が厚生労働委員会への付託で、社会保障分野への国民の要望が高いのもまた事実です。
 国民の要望を政治に届ける方法としては、選挙、請願・陳情、デモ等がありますが、個々の政策への効果判定は困難です。現行の選挙制度ですら、民意を確実に反映しているか議論のあるところです。実際、選挙以外で、請願署名以上に、国民の意思を表明し、具体的に政治を動かす効果的な方法は多くないでしょう。
 待合室に政治を持ち込みたくない気持ちも分かりますが、患者さんの健康はもちろん、先生とそのご家族、従業員の生活の糧も、大半が政治によって左右されているのです。
 7000名会員が10筆ずつ集めれば7万筆です。地域の医療に一定の役割と責任を持つ医療提供者として、失政の「つけ」である財政赤字、借金の穴埋めを、「受益者」ならぬ「受難者」負担である患者さんに求める政策には反対しましょう。
 家族、従業員、患者さん、出入りの業者......誰にでも、一度声をかけてみてください。必ず署名してくれるでしょう。
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