兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2015年1月25日(1772号) ピックアップニュース

燭心

 今年1月7日、フランスのパリで血なまぐさいテロが発生した。出版社の編集会議に自動小銃を持った2人のテロリストが乱入し、編集者や挿絵画家、警備の警官ら12人を射殺した。逃走中にも彼らは警官1人を射殺した▼同じころ、パリ近郊のユダヤ系の食料品店には銃を持った男が人質を取って立てこもり、4人が殺された。これらの事件の犯人たちは、イラクやシリアで勢力を拡大しつつあるテログループ「イスラム国」の構成員であるという▼これらは言論の自由に対する許しがたい犯罪だ。自由や民主主義に対する虐殺でもある。テロリストたちは「アラーの神は偉大なり」などと叫んで殺りくを行ったようであるが、彼らが信奉するイスラムの教えに銃弾を撃ち込むようなものである。これらの犯罪行為に対し、数百万人の人々が世界中で抗議活動し、フランス大統領やドイツ首相ら各国の首脳陣も抗議活動に参加した▼日本でも1987年に朝日新聞阪神支局が襲撃され、記者が殺傷される事件が発生している。あとで政治結社らしい団体から犯行声明が出されている。この事件は迷宮入りしたが、心の中では風化させることなくとどめたい▼イスラム過激派は、2001年の米国での旅客機ビル突入による大テロ事件をはじめ、イギリスやスペインでの連続爆破事件など凶悪な事件を起こしている。テロ組織は米国やイスラエルを主に狙っている。日本が狙われないようにすることも重要である(海)
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