兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2015年10月15日(1795号) ピックアップニュース

病院・有床診療所対策部だより
医療事故調査制度はじまる 報告対象は管理者が判断

 医療法の改定により、「医療事故調査制度」が10月1日から始まりました。病院、診療所等の管理者は、「医療事故」が発生した場合、患者遺族と「医療事故調査・支援センター」に、発生の事実と院内調査結果を報告しなければなりません。同制度における「医療事故」とは、(1)当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因しまたは起因すると疑われる死亡または死産(以下「死亡等」)であって、かつ(2)管理者が当該死亡等を予期しなかったものをいいます。
 例えば、(1)施設管理に関連する死亡等や、提供した医療に関連のない偶発的に生じた疾患による死亡等は「医療に起因する死亡等」と言えないため、対象となりません。また、(2)管理者が医療提供前に、死亡等が予期されていることを患者に説明していたり、カルテに記載していたりした場合等、管理者が死亡等を予期していたと認められる場合も、同様に対象とはなりません。
 医療機関内での死亡等をすべて報告する必要はなく、同制度でいう「医療事故」にあたるとして報告対象とするかどうかは管理者の判断に委ねられることになります。また、報告しなかったことによる罰則規定も存在していません。


経営対策懇談会 医療事故調査制度の概要と対応

日 時 10月31日(土)15時30分〜
会 場 県農業会館10階101・102号室
講 師 日本医療法人協会医療事故調運用ガイドライン作成委員会委員、
中村・平井・田邉法律事務所 弁護士(医師) 田邉 昇先生
同制度に関する
お問い合わせ
上記懇談会への
お申し込みは
電話078-393−1803 楠・山下まで
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