兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2016年1月05日(1802号) ピックアップニュース

女医の会インタビュー 18
「納得」できる生き方を選ぶ 加古川市 佐々木 一(もと)

1802_03.jpg 生まれ育った加古川で2001年に皮膚科を開業しました。勤務より開業が私にはあっていたようで、今年で15年になります。
 診療で大切にしているのは、患者さんとのコミュニケーションです。相手の話したいことをじっくりと聴いて、知りたいことにきちんと答えられるよう、心がけています。その分どうしても待ち時間が長くなってしまいますが、受付で番号札を渡し、待ち時間の目安を患者さんに伝えてくれるなど、スタッフがうまくフォローしてくれているので助かっています。
 意識したわけではありませんが、開院してからスタッフ9人は全員が女性。皮膚科では患者さんに服を脱いでもらい色々な箇所を見せてもらうので、女性に安心して来院していただけているのかなと思います。
 協会には開業時からさまざまな相談に乗っていただいて助かっています。接遇研修会にはいつもスタッフが参加していますし、専門的な研究会からレクリエーション企画まで多種多様な企画がありますね。
 私は小さい頃から漢文や漢詩に興味があり、中国語の勉強を続けています。また、鈴と鐘にあわせて仏教の伝統的な歌唱法で詩を詠う、 御詠歌 ごえいか という仏教の伝統音楽も習いはじめました。日常から離れて落ち着いた気分になれますよ。検定もあり、上級めざしてチャレンジしています。どちらも年を重ねても続けられると思うので、生涯楽しもうと思っています。
 女性は結婚や出産など人生の節目で、生活や仕事のスタイルを選択する必要があり、仕事と家庭のどちらかを犠牲にして、と突き詰めてしまう若い先生もいらっしゃるかもしれません。ただ、ライフスタイルに合わせ仕事と家庭のバランスをとりながら、働いてもいいのではないでしょうか。フルタイムで働くことがほぼ前提となっている男性と違い、多様な働き方を経験するのも、長い目で見れば良いことでもあるのでは。折角ライセンスがあるのですから、前向きにとらえ、ご自身が納得できる選択をしてほしいと思います。
 私もいろいろと悩んだこともありますが、誰かの価値観や評価に振り回されず、ありのままの自分を受け入れ、自分のできることをするのが大切なんだと思うようになりました。これからも、患者さん一人ひとりの思いと向き合いながら診療を続けていこうと思います。
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