兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2016年5月25日(1814号) ピックアップニュース

燭心

 熊本地震から1カ月以上が経つ。被害に遭われた方々に、改めてお悔やみ・お見舞いを述べたい。かけがえのない命や、大切につちかってきた暮らしを一瞬にしてのみこんでしまう自然の恐ろしさ。災害のたび同じ光景を見る無念さ。どうか心まで崩れないようにと願うばかりだ▼「トラックが突っ込んできたかのような衝撃だった」との感想が報道されていた。私たちの21年前を思い起こす。先日被災地を訪問する機会があり、阪神・淡路大震災の体験も少し伝えてきた。震度7が2回連続で起こったのも熊本地震の特徴である。本震のあった4月16日から翌日にかけては「1日中揺れていた」「生きた心地がしなかった」と語っておられた。人的被害が阪神・淡路より少なかったのは、2日前の前震で避難されていた方が多かった偶然によるものだろう▼激震地の益城町では、国道沿いにほとんどの家屋が倒壊していた。「危険」と赤紙の貼られた家では、余震の続く中、家財道具を取りに帰ることもできない。避難所はすし詰め状態で、あふれた人は周辺の駐車場で「車中泊」を続けておられる。疲れもたまっておられるだろう、健康状態が心配だ▼これからが復興に向けての正念場。阪神・淡路、東日本と二つの大震災を経て、少しずつ積み上げてきた住宅再建と医療費減免の制度の抜本的拡充を求めたい。私たちの税金、「復興災害」と言われるような使い方がされないよう監視するのも「先輩」の役目だ。(星)
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