兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2019年9月05日(1919号) ピックアップニュース

燭心

 幹線道路わきに白い花がちらちらと見える。自生の山百合、季節の移ろいを感じる。咲き誇っていた庭の木槿の花の数もめっきり少なくなってきた。 木槿 むくげ の花は賑やかに見えるが一つひとつの花は一日で終わる。華やかさの陰で儚さも感じられる▼木槿は法的位置づけはないが〝大韓民国〟の国花である。その紋章は1963年に大統領令で公布された。外国への公文書や重要文書、施設などに紋章として使用される。子どものころの教科書では〝大韓民国〟の表記があったが現在はかなり減った。第2次世界大戦後の冷戦で誕生した分断国家である▼先月15日、終戦記念日と同時に韓国の光復節が報道された。光復節は日本の侵略戦争、植民地支配から解き放たれた日。経緯はどうあれ国民の喜びはいかほどであったか。一方で終戦記念日は〝悲惨な戦争が終わった日〟的要素が満載。なんとなく国民も〝良かった~良かった〟ムードが漂う▼以前京都精華大学の白井聡氏の講演があった。日本では終戦とは大きな災難の終結という感覚が強く、それは敗戦の否認が根底にあるという。敗戦を否認すれば戦争を始めた責任を誰も取る必要がないし、反省する必要もないという理論だ▼日韓関係がことさらに悪化しているような報道、あたかも韓国が悪者扱い。白井論理でいうと〝徴用工〟問題はその典型。侵略戦争、植民地化の事実を認めることからでしか問題解決の糸口はない。そしてその事実を後世に正確に伝えること。憲法9条を掲げて。(無)
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