兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2021年10月25日(1988号) ピックアップニュース

燭心

 〝投票に行こう!〟というフレーズは幾度となくこの欄で使われてきた。しかし最近の国政選挙の投票率は50%程度と、低調である。さて、10月31日には衆議院選挙と神戸市長選挙が行われる。現行の政治や政策に不満があり、それを変えたければ、短期的には請願署名が有効である。協会もこれまで数々の署名活動に取り組み、会員の協力をいただいてきた。しかし、政治を根本的に転換させるためには、選挙に勝る手段がないことも周知の事実である▼この数年間、おかしな政治が行われていることに多くの人々が気付いた。政治の私物化の表れであり、立件さえされなければ何をしてもよいという強権政治である▼その姿勢は憲法にも向けられ、本来為政者たちを縛る法に対し、〝みっともない憲法〟などと侮蔑し、敬う気配もない。明らかに憲法99条(公務員の憲法尊重擁護義務)に違反している。憲法違反に罰則規定はない。総選挙において罰せられるのだ▼投票率が低い理由に、「他に適切な候補や政党がいない」ということが挙げられる。しかし、選挙権があるにも関わらず投票しないのは、権利の放棄である。憲法12条にはわざわざ日本国民に〝不断の努力によつて、これ(憲法が保障する権利や自由)を保持しなければならない〟と書き込まれている。現憲法を創案した人物が、その時から日本人の特性を見抜いていたとしたら驚異である▼今一度、今の政治と政治家に対する各自の評価を示すためにも〝投票に行こう!〟(蓮)
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