兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2022年8月05日(2013号) ピックアップニュース

国際部オンラインセミナー「やさしい日本語」実地研修会
「やさしい日本語」医療現場で広げよう
外国人患者役とロールプレイ

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「やさしい日本語」実地研修会でロールプレイした参加者

 相手に伝わりやすい「やさしい日本語」を、外国人患者の診察に活かそう-。国際部は7月10日、協会会議室とオンラインで「医療関係者のための『やさしい日本語』実地研修会」を開催し、15人が参加した。

 「やさしい日本語」とは、難しい言葉を言い換えるなど、相手に配慮したわかりやすい日本語で、日本に在留する外国人とのコミュニケーションに役立つツールとして、注目されている。
 昨年6月の講義形式の研修会に続き、今回は外国人の方を模擬患者として、よくある診察室でのやりとりを、参加者がやさしい日本語に言い換える実技研修会とした。
 まず、入門・やさしい日本語認定講師の高橋華奈氏が、「やさしい日本語」の概要を解説。日本に在留する外国人は8割以上が日常会話に困らない程度に会話できるが、医療現場でコミュニケーションに困った経験をした人が多いとし、「やさしい日本語」は医療現場でも大切だと語った。相手の語学力や状況にあわせて多言語サービスを利用すること、表情を見て理解を確認しながら話すことが大切とした。
 その後、参加者は五つの班に分かれ、グループディスカッション。患者役の外国人と「やさしい日本語」を使ったロールプレイを行った。
 患者役からは、「ジェスチャーがあるとわかりやすい」「歯が汚れている、と言われると、私の国ではとてもいやな気持ちになる」などと、各参加者に対し、感想が出された。
 参加者は「外国の方と話して何が伝わるか、伝わらないかがわかった」「ゆっくりていねいに話すということを普段から気をつけたい」「フィリピンの方だからと英語を使ったが、すべての方に通じるわけでないことがわかった」などと感想を述べた。
 開催には、入門・やさしい日本語認定講師の方々と兵庫日本語ボランティアネットワークの協力を得た。

(次号に感想文を掲載予定)

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