兵庫県保険医協会

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兵庫保険医新聞

2023年4月15日(2035号) ピックアップニュース

燭心

 行きつけの某大衆中華料理店、最近では「卵」の扱いが慎重だ。オープンキッチンなのでその様子がよく見える。天津飯の卵が心なしかサイズダウン、原因は鳥インフルエンザと諸経費の価格高騰。これに限らず多くの食品の値上げラッシュが続いて国民生活は大変だ▼我慢できるものは仕方ないとするとしても、電気料金の値上げは大問題。生活の重要な公共インフラであるエネルギーの価格は商業ベースではなく、国が責任を持つようにしてほしいものだ▼現在医療界で困るのが、汎用後発薬品の安定供給問題だ。某メーカーの不祥事が原因のすべてではない、思うに「薬価」の引き下げや原薬製造の海外依存などが影響していると思われる。その証拠にこの4月より一部薬価が引き上げられたようだ。新薬を超高額で収載するより、汎用後発薬品の安定供給はより重要で国の責任▼医療・介護の分野でも同じことで、価格は診療報酬・介護報酬など〝公定価格〟で縛られている。経費、物価、人件費が高騰しているからといって質を低下したり値上げすることは絶対不可能だ▼思い出すべくはコロナ禍での混乱時、21年11月9日内閣府が「公定価格評価検討委員会」を開催した。〝看護・介護・保育の労働者の収入を増やすため公定価格を検討〟が目的と。しかし何が変わった? 成果は? 安全で良質の医療・介護・保育等、また医薬品もきちんと提供することは国の責務だ。次回改定に向け、署名はじめ運動に大いに取り組もうではないか(無)
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